桜の季節になった。あちらこちらの花見を楽しむ様子につられ、僕達も出かけたくなって近所を散歩していたら、偶然25年前に僕達が結婚式をした建物の前を通りかかった。
そこは当時三越シルバーハウスと呼ばれ、今は亡き三越の岡田茂社長が迎賓館として創ったもので、現在は駒沢大学所有。ちょうど桜の時期ということで一般公開をしていた。以前この前を通った時、駒沢大学がこの土地を買収し新校舎建設のため工事用のシートで覆われていた。僕達の思い出の場所も消えてしまうのだと、少し寂しく感じていたところだったのだが、往時の姿そのままで残る建物にびっくりした。
公民館のような地味な所で式を挙げたかったのだが、それぞれの両親の強い反対で、今思うと赤面するような、それなりの式を挙げた会場を25年振りに訪れたのだった。その事を係の方に話すと、庭以外もご親切に「懐かしいでしょう、中もご覧になりませんか?」とわざわざ案内して下さった.
この建物は吉田五十八の設計で、外務省飯倉公館と同じデザイン、材質で作られた豪華なものなので、残す事になったのだそうだ。係の方から、今は大学のパーティーや会議で使われていると言う説明を受けた。ちなみに何故シルバーかというと、飯倉公館がゴールドなので、こちらはシルバーとなったのだそうだ!?
25年前と同じアングルで写真を撮って頂いた。左の出席者の内、もう15人以上の方が物故者となっている、僕も白髪で坊主になり、あっという間の銀婚式だ。
ある人がこんなことを言っていた。「夫婦はそれぞれお互いの事を知ろうとするが所詮他人、知りようが無い。むしろ知ることによって相手に嫌気がさし、離婚するというケースも多い。知るという事より、相手を尊敬するというスタンスこそ大事なのではないか」と、、、、
さて、そんな夫婦になれているのかいないのか、まさに四半世紀、ちょうど銀婚式の年にシルバーハウス、なんとも粋で偶然の再訪だった!?
2008年3月29日
銀婚式にシルバーハウス!?
青山表参道アーニーズ日記