◆浪漫亭あれこれ◆

このページは新・浪漫亭にまつわるお話を紹介いたします。

 ◆新・浪漫亭そもそも◆

 大正ロマンのしゃれた建物

 新・浪漫亭の建物は関東大震災の後の大正14年、第一金庫(現帝都信用金庫)の本店として建てられました。幸いにして戦災を免れたこの建物は、戦後、柳町病院として再スタートしました。その後、病院が新たに向かいに建設され、移転しました。
 これを機会に前経営者の鈴木繁夫さんが、平成元年、病院からお借りして居酒屋に改造したものです。改造したとはいえ、大正ロマン当時のしゃれた造りの面影を外部だけではなく、内部にもふんだんにそのままに残しています。一度のぞいてみてください。
               (写真は金庫当時のものです)

第一金庫

 ◆新・浪漫亭かいわい◆

 明治、大正の面影が残る柳町界隈
  〜ぶらぶら歩けば古き時代の懐かしさがこみあげてくる町〜

 嘉永4年に発行された江戸切絵図を見ると、尾張殿とある広大な屋敷が目に付く。今の自衛隊市ヶ谷駐屯地である。もう一つの大きな屋敷は酒井若狭守とある。今の大日本印刷のあたりだろうか。他に水野土佐守、久貝因藩守などの武家の名前がびっしり並ぶ中に、「市ヶ谷柳町」という地名があるではないか。東京のほとんどの町名が何丁目何番地と素っ気ないものに変わってしまったなかで、この一帯だけは頑なに江戸時代の旧町名を守ってきたのである。
 今でこそ、都心の中で交通が不便なところと思われているが、朱子学の林氏一族の墓があり、夏目漱石の晩年の地であり、松井須磨子、島村抱月の眠る多聞院があり、歴史の足跡をたどるには宝庫のような町なのである。新・浪漫亭もまた、歴史と人々のドラマを背負っている。一度ご来店あれ。

 ◆新・浪漫亭なぜなぜ◆

 Q.なぜ、店名に『新』という字が付いているのか?

新・浪漫亭そもそも

 前経営者の鈴木繁夫さんが経営していたときは『浪漫亭』という店名でした。
この居酒屋は、町村の役場職員が研修のために派遣されている店として有名でした。新潟県黒川村、青森県田子町、長野県栄村、岩手県東和町などの首長さんたちが、これからの行政サービスを学ぶためには、居酒屋でいろいろな人と接することがいちばん勉強になると考えて、職員を交代で派遣していたのです。役場職員は、それぞれの役場の名刺を胸に付けて、お酒を運んだり、料理を出したりしていましたから、来店するお客さんにたいへん珍しがられたものです。
 当時の『浪漫亭』は地元のお客さんより、遠方のお客さんが多いというヘンなお店でした。何しろ、お客がみんな、ボストンバッグや大きな包みを抱えて入って行くので、柳町界隈の住民は怪しげな店だと思っていたようです。何か危険な団体のアジトではないかと疑っていた人もいたということです。それもそのはず、『浪漫亭』は地方の人が上京したときに立ち寄る店で、地域と職業を超えて交流する店だったのです。そのころの店のキャッチフレーズは、「お国訛りと名刺が飛び交う店」「ふるさと交流酒場」「東京のど田舎の居酒屋」「人間交差点」というものでした。各テーブルには、役場を模して、「観光課」「税務課」「産業農林課」「企画課」などという短冊が下げられていました。  各テーブルは囲炉裏が切ってあって、炭火で鉄板焼きやイワナを焼いて食べさせる店でした。店内には、「その程度のことで地域づくりなんてほざくんじゃねえ!」というような横断幕があったり、地域の特産品を並べていました。交流が地域づくりのいちばんのキーワードと考えていらした鈴木さんは、都市と地方の交流を進め、地方を元気にするには、何よりも本音で語り合える<溜り場>が必要と考えていたようです。ユニークですから、マスコミにはしばしば取り上げられるものの、交通が不便でしたから、経営的には厳しかったようです。
 そして平成8年1月末、鈴木さんは脳卒中で倒れてしまい、店は閉店になってしまいました。ところが、この店は全国の地域づくりに係わっている人たちの東京での拠点だったので、たいへん不便なことになってしまったのです。そこで、常連だったお客さんたちが中心となって、何とか店を再開できないかと奔走しました。そして、この店を愛する人たちは、1株(5万円)づつ出資して株式会社を設立し、店を再開させようということになったのです。この経緯を知った日本経済新聞は大きく取り上げ、NHKでもニュースとして15分間の特集を組みました。
 平成8年12月、店は再開しました。
 いろいろなメディアで紹介されたおかげで、株主は400人も集まりました。鈴木さんの志を継続しようとする株主たちの気持ちを大家さんも応援してくれることになり、平成8年12月に再開されました。一度閉店した『浪漫亭』だけれど、再開したという意味で、『新』という字が付けられたのです。

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