6th Lecture


  1. 基本的なモデルの形成

    近代的な経済成長の議論において、重要な主導的仮定は、一般に観察される多くの特徴を近代における経済成長が持っているということである。近代的な経済成長をイン足すとリアルシステム(=近代の科学的な発見と、検証された知識の集積に対する付加とを生産の諸問題に応用すること)の採用として考えれば、どの国においても、どのような制度を持つ国においても、基本的な点では全く同じであることを意味する。

    インダストリアル・システムは欲望や抱負の構造が類似している人間社会で採用されるため、その採用によってもたらされる就業者一人当たりの生産性と所得の上昇は、多くの一般的特徴をともなう。

    1. 高い技術水準が出生率と死亡率に及ぼす影響による、人口形態の変化
    2. 農業からの移動の過程(=工業化)
    3. 都市化の過程
    4. 近代的な経済成長による社会における諸変化の混合
    5. 社会的な価値尺度の変化

    近代的な経済成長のモデルは

    1. インダストリアル・システム
    2. 人間の欲望と抱負の構造
    3. 政治的・社会的な付随条件
    によって構成される。

    1. インダストリアル・システムを構成する技術変化と科学知識の複合は初期の状態から非常に変化した
    2. 人間の欲望と抱負の構造も技術進化や経済的成果の増大や見通しの変化などによって進化してきた
    3. 国家の機能も経済成長の結果として、時と共に変化してきた
    よって、インダストリアル・システムの一般的なモデルは静態的ではあり得ない。


  2. 国家の初期構造の経済に対する影響の分析と形式化

    各国の経済成長の事例は他と異なった自然的な資質と歴史的な遺産の混合を示し、大きさ・資源・立地条件・過去から受け継いだ社会的、経済的諸制度の構造において他と異なる。

    近代的な経済成長はインダストリアル・システムとそれぞれの国の他と異なった初期構造の結合と見るのが一番適当である。


  3. インダストリアル・システムの伝播を取り扱うモデルの確立

    主要な革新は密接に関連した類似の国々へと伝播する。伝播が進んで行くに従って、最初の国から、ますます異なった構造的特徴を持つ地域に達するであろう。よって、インダストリアル・システムが採用される社会条件は、最初の型からますます相違し、乖離する。


    近代的な経済成長に共通する特徴をはっきり確定し分析し売るためには、共通でない特徴の方も理解し、それを決定する諸要因と関連づけなくてはならない。


経済成長が提起する諸問題へ、知的に、有効に対応するため、狭い国家的・時間的な境界を越える一層広い視野の有用性を誇張しすぎることはない。


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