WINGS OF ETERNITY/HEADSTONE

秋葉原のヤマギワの視聴コーナーで聴いて、一度聴いただけで気に入った。
HELLOWEENタイプのジャーマンメタルだが、曲はすごくストレート、
ギターソロは速弾き中心で別にごく普通なんだが、とにかく格好いい。
どことなくアメリカンな感じも入っているからか、IMPERITELLIに近いと感じる。
ソロの傾向も近いし、曲が短くシンプルに作られていることも似ている。

ヴォーカルや音からするとプログレッシブに流れがちなタイプだが、
要点だけを抑えた曲作りをしているのが、このバンドの作る曲の良いところだろう。
変にドラマチックにしようとしていないので、聴いた時に物足りなさを感じる所はある。
だがそこは良いメロディのギターソロでカバーしている。
2.ALL FOR ONEなんかはすごくストレートに作られていて4分弱しかない曲だが、
ギターソロだけはドラマチックに仕上げられており、名曲と呼ぶにふさわしい。
その他にも良い曲が多いが4分前後で、だいたい歌の4分の1以上がギターソロである。
13曲(実質12曲)でたった45分とかなり短めに作られている。
最近のメタルのアルバムは長時間化の傾向にあるが、これだけ短いのは最近では珍しい。
これだけの短い時間に曲の魅力を凝縮できるのは、彼らとIMPERITELLIくらいだろう。
ドラマチックな物を否定する訳ではないが、シンプルで良い曲を作れるHEADSTONEには、
更に頑張ってもらいたい。

このアルバムもめでたく日本盤が出るようだが、BURRN!のレビューには驚いた。
何も書くことがない、ごく普通のジャーマンメタルで、評価は76点。
確かに普通だけど、これだけ単純でいい曲を書くのは大変なこと。
BURRN!でこういう評価をされたことによって、いいアルバムも埋もれていく。
評価は低いけど、ジャーマンメタルが好きな人なら、IMPELITTERIが好きな人なら、
HEADSTONEは良くないなんて言わせない。
98.08.24(98.09.12更新)

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