太田くん特集

太田くん社会人になる


自販機バカコンビで、朝から深夜まで自販機を探し回ってた太田くん、
その生活もまた自販機探し並に激しくも楽しかったそうだ。
今回の話は太田くんが社会人になりたての頃のおはなし。

今年は今までにない不況だと言われながらも、何とかIT企業に就職した太田くん、
小学校の卒業アルバムに「日本一のプログラマになる」と書いた夢の一歩は踏み出したね。

社長「君はネットワークの業務を中心とした部署に配属する。
そこが向いていると思うから、そこで頑張りなさい。」

んー、プログラムを勉強してきたし、プログラマになりたかったんだけど、
ネットワークって何?という感じで日々の仕事をこなしていく。
何をやっているかといえば、今でいう情報システム部だね、
他の社員のパソコンを直したり、会社のフロア間をつなぐ線を調べたり、
時にはプリンタを分解して調べたりする。
そして客先にも行って、ネットワークを作ったりサーバ立てたり。
その頃から何でも屋だった。よくいろいろなことに挑戦したもんだ。

もともと太田くんは小学校でも中学校でも全クラスの人に名前が
知れ渡っていたりしていて、有名になる素質があった。
会社でも「何かトラブルが発生したら、太田くんに頼む。」が当たり前になって、
「おい太田、このパソコン見てくれ。」といろいろな部署で引っ張りだこ。
必然的に会社の中で太田くんの名前が知れ渡る。

ネットワークの技術も当然メキメキと上がっていく。しまいには目上の人に、
「ハブとハブはクロスケーブルでつなぐんですよ。分かりますか?」
と少し上から目線。それでも、太田くんは会社の人気者であった。

当時はようやくインターネットが普及し始めた時代。太田くんも仕事で覚えた
インターネットの知識を利用して、家のパソコンもインターネットにつなげた。
上司「太田もなんかホームページ作ってみろ、オレはこんなの作っているんだぞ。」
と趣味の車のホームページを見せてもらった。

でもそんな人に見せられる趣味無いしなぁ、と思っていたら、自販機探しが
あるじゃないか、これ載せてみよっと、と始めたホームページが「前橋商店」
なんだろ「前橋商店」って。どうも群馬で見つけた自販機コーナーの名前だそうだ。

それでも、これでいいのかな、何か違うな、と思う前のこと。
太田くんはネットワークエンジニアとしてどんどん成長していく。


つづく