東京都動物管理条例全文



東京都衛生局発行資料より掲載

東京都動物の保護及び管理に関する条例
      (昭和54年東京都条例第61号)


目次
第1章 総則(第1条-第6条)
第2章 動物の道正な飼養等(第7条-第11条)
第3章 特定動物の飼養(第12条-第17条)
第4章 動物の引取り、収容等(第18条-第24条)
第5章 緊急時の措置等(第25条-第28条)
第6章 雑則(第29条-第32条)
第7章 罰則(第33条-第36条)
附 則

第1章 総則
(目的)
第1条 この条倒は、動物の保護及び管理に間し必要な事項を定めることにより、都民の
 動物愛護の精神の高揚を図るとともに、動物による人の生命、身体及び財産に対する
 侵害を防止することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定める
 ところによる。
  一 動物 人の飼養(保管を含む。以下同じ。)する動物で、ほ乳類、鳥類及びは虫類
   に属するものをいう。
  二 特定動物 ライオン、わし、わにその他の危検な動物で、東京都規則(以下「規則」
   という。)で定めるものをいう。
  三 飼い主 動物の所有者(所有者以外の者が飼養する場合は、その者を合む。)をい
   う。
  四 動物取扱業 施設を設置し、動物の売貞、貸出し、保管、訓練その他の規則で定め
   る行為を業として行うことをいう。
  五 施設 動物を飼養するための工作物をいう。

(都の責務)
第3条 都は、動物の保護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号。以下「法」と
   いう。)及びこの条例の自的を達成するため、あらゆる機会を運じて、動物の適正な飼
   養に関する知識の普及、啓もうその他必要な施策を実施するよう努めるものとする。

(区市町村の協力)
第4条 知事は、法及びこの条例の目的を達成するため、特別区及び市町村に対し、必要
  な協力を求めることができる。

(都民の責務)
第5条 都民は、動物の愛護に努めるとともに、都が法及びこの条例の現定に基づいて行
  う施策に協力しなければならない。

(飼い主の責務)
第6条 飼い主は、動物の本能、習性等を理解するとともに、飼い主としての責任を十分
  に自覚して、動物を適王に飼養するよう努めなければならない。
 2 動物の所有者は、動物を終生飼養するよう努めなければならない。
 

  第2章 動物の適正な飼養等
  (動物飼養の基本事項)

第7条 飼い主は、その飼養づる動物について、次の各号に掲げる事項を守り、動物を通
 正に飼養するよう努めなければならない。
  一 適正にえさ及び水を与えること。
  二 適正に飼養できる施設を設けること。
  三 汚物及び汚水を適正に処理し、施設の内外を常に清潔にすること。
  四 公共の場所並ぴに他人の土地及び物件を不潔にし、又は損傷させないこと。
  五 異常な鳴き声、体臭、羽毛等により人に迷惑をかけないこと。
  六 逸走した場合は、自ら捜索し、収容すること。
 
(ねこの飼養)
第8条 ねこの飼い主は、他人に迷惑をかけないように飼養するよう努めなければならな
    い。

(犬の飼い主の運守事項)
第9条 犬の飼い主は、次の各号に掲げる事項を道守しなければならない。
 一 犬を逸走させないため、犬をさく、おりその他の囲いの中で飼養し、又は人の生命
  君しくは身体に危害を加えるおそれのない場所において、固定した物に綱君しくは鎖
  で確実につないで飼養すること。ただし、次のイから二までの一に該当する場合は、
  この限りでない。
  イ 警察犬、狩猟犬又は盲導犬をその目的のために使用する場合
  ロ 犬を制御でさる者が、人の生命、身体及び財産に対する侵害のおそれのない場所
   並びに方法で犬を訓練する場合
  ハ 犬を制御できる者が、犬を綱、鎖等で確実に保特して、移動させ、又は運動させ
   る場合
  二 その他逸走又は人の生命、身体及ぴ財産に対する侵害のおそれのない場合で、現
   則で定めるとき。

 ニ 犬をその種類、健康状態等に応じて、通正に運動させること。
 三 犬を飼養している旨の標識を、施設等のある土地又は建物の出入口付近の外部から
  見やすい筒所に掲示しておくこと。

(特定動物等の飼い主の遷守事項)
第10条 特定動物、人の生命若しくは身体に危害を加えたことのある犬又は人に伝染する
  おそれのある有害な病原体に汚染されている動物(以下「特定動物等」という。)の飼
  い主は、次の各号に掲げろ事項を連守しなければならない。
 一 特定動物等の行動に常に注意を払うとともに、定期的に施設等を点検すること。
 二 地震、火災等の非常災害時における特定動物等を逸走させないための対策を講じて
  おくこと。

(動物取扱業の届出)
第11条 動物取扱業を営もうとする者は、あらかじめ、その業種、取り扱う動物の種類そ
  の他の規則で定める事項を知事に屈け出なければならない。
 2 前項の規定による届出をした者は、その届け出た事項を変更したとき、又は動物取扱
  業を廃止(1月以上の休止を含む。)したときは、その日から10日以内に、その旨を知
  事に届け出なければならない。


第3章特定動物の飼養

(特定動物の飼養許可)
第12条 特定動物を飼養しようとする者は、あらかじめ、その種類ごとに知事の許可を受
  けなければならない。ただし、次の各号の一に該当する場合は、この限りでない。
 一 国又は地方公共団体が設置し、及び管理する施設内で飼養する場合
 二 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する大学が設置し、及び管理する
  施設内で試験又は研究のために飼養する場合
 三 医療法(昭和23年法律第205号)第4条に規定する総合病院が設置し、及ぴ管理す
  る施設内で試験又は研究のために飼養する場合
 四 獣医療法(平成4年法律第46号)第2条第2項に規定する診療施設内で診療のため
  に飼養する場合
 五 搬送のために都内を通過する場合
 六 前各号に掲げる場合のほか、規則で定める場合

 2 前項の許可を受けようとする者は、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を知事に
  提出しなければならない。
  一 氏名及び住所(法人にあっては、名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
  二 飼養の目的
  三 動物の種類及ぴ数
  四 施設の所在地及び設置場所
  五 施設の現模及ひ構造
  六 飼養の作業に従事する者に関する事項
  七 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項
 3 前項の申請害には、施設の所在地付近の見取図、施設の構造及ぴ規模を示す図面その
  他規則で定める書類を添付しなければならない。
 4 知事は、第1項の許可をするに当たっては、特定動物による人の生命、身体及び財産
  に対する侵害を防止するために必要な限度において、 1年を下らない有効期問その他の
  条件を付することがでさる。

(変更の許可及び届出)
第13条 前条第l項の許可を受けた者は、同条第2項第3号、第4号又は第5号に掲げる
 事項を変更しようとするとき(第3号にあっては、数を増加しようとするときに限
 る。)は、あらかじめ、規則で定めるところにより、知事の許可を受けなければならな
 い。

2 前条第4項の規定は、前項の許可について準用する。
3 前条第1項の許可を受けた者は、同条第2項第1号、第2号、第6号又は第7号に掲
 げる事項を変更したときは、その日から10日以内に、その旨を知事に届け出なければな
 らない。
4 前条第1項又は第1項の許可を受けた者(以下「特定動物を飼養する者」という。)
 は、特定動物の飼養をやめたときは、その日から10日以内に、その旨を知事に届け出な
 ければならない。

(許可の要件)
第14条 知事は、第12条第1項又は前条第1項の許可を受けようとする者が、次の各号に
 掲げる要件に適合していると認めるときでなければ、当該許可をしてはならない。
 一 特定動物を適正に飼養するための施設で、規則で定める基準に適合するものを有す
  ること。
 二 次のイから二までに掲げる事項のいずれにも該当しないこと。
  イ 禁治産者
  ロ 18歳に満たない者
  ハ 第17条第3号の規定により許可を取り消され、その取消しの日から1年を経週し
   ていない者
  二 旅行による長期間不在等のため、特定動物を適正に飼養することがでさないと明
  らかに認められる者
 三 自ら飼養の作業に従事しない場合は、前号イから二までに掲げる事項のいずれにも
  該当しない者をして飼養の作業に従事させるものであること。

(特定動物の施設内飼養)
第15条 特定動物を飼養する者は、特定動物を当該許可に係る施設内で飼養し、その外へ
 出してはならない。ただし、次の各号の一に該当する場合で、人の生命、身体及ぴ財産
 に対する侵害のおそれのない方法で取り扱うときは、この限りでない。
 一 特定動物の取扱いに熟練した者の管理の下で、典行、展示、映画製作その他規則で
  定めるものに使用する場合
 二 特定動物の取扱いに熟練した者の管理の下で、現則で定める基準に適合する施設に
  より、搬送する場合
 三 前2号に掲げる場合のほか、規則で定める場合

(標識)
第16条 特定動物を飼養する者は、特定動物を飼養している旨の標識を、施設のある土地
  又は建物の出入口付近の外部から見やすい筒所に掲示しておかなければならない。

(許可の取消し)
第17条 知事は、特定動物を飼養する者が、次の各号の一に該当する場合は、当該許可を
  取り消すことができる。
 一 第12条第4項(第13条第2項において準用する場合を含む。)の規定により、許可
  に付した条件に違反した場合
 二 第14条各号に掲げる許可の要件を満たさなくなった場合
 三 第15条の規定に違反して、特定動物を施設の外へ出した場合


   第4章 動物の引取り、収容等

 (犬又はねこの引取り)
第18条 知事は、犬又はねこの引取りをその所有者から求められた場合において、当該所
  有著が継続して飼養することができないことについて、やむを得ない理由があると認め
  るときは、これを引き取るものとする。
 2 知事は、前項の規定により犬又はねこを引き取るときは、日時、場所その他これを引
  き取るために必要な指示をすることができる。
 3 知事は、所有者の判明しない犬又はねこの引取りを、その拾得者から求められた場合
  において、当該犬又はねこを引き取ることがやむを得ないと認めるときは、これを引き
  取るものとする。

(犬の収容)
第19条 知事は、飼い主が第9条第1号の規定に違反したため、逸走している犬があると
  きは、その職員をしてこれを収容させることができる。
 2 職員は、収容しようとしている犬がその飼い主又はその他の者の土地、建物、船舶又
  は車両内に入った場合において、これを収容するためやむを得ないと認めるときは、合
  理的に必要と判断される限度において、その場所(人の住居を除く。)に立ち入ること
  ができる。
 3 職員は、前項の規定により立ち入る場合は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人
  の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(負傷した犬、ねこ等の収容等)
第20条 知事は、道路、公園、広場その他の公共の場所において、疾病にかかり、又は負
  傷している犬、ねこ又は規則で定める動物(以下「犬、ねこ等」という。)を発見した
  者から通報があった場合において、その所有者が判明しないときは、これを収容するも
  のとする。
 2 知事は、前項の規定により犬、ねこ等を収容したとさは、治療その他必要な借置を講
  ずるものとする。

 (公示等)
第21条 知事は、所有者の判明しない犬、ねこ等を引さ取り、又は収容したときは、当該
  動物の種類、収容等の日時、場所その他必要な事項を2日問公示するものとする。
 2 知事は、第19条第1項の規定により収容した犬の所有者が判明しているときは、その
  所有者に対し、通知を受けた日から2日以内にこれを引き取るべき旨を通知するものと
  する。
 3 知事は、所有者が第1項の公示期間満了の後2日以内に当該動物を引き取らないとき、
  及ぴ所有者が前項の通知到達後2日以内に当該犬を引き取らないときは、これを処分す
  ることができる。

(譲渡)
第22条 知事は、第18条第1項の規定により引き取った犬又はねこを、その飼養を希望す
  る者で、適正に飼養できると認めるものに譲渡することができる。
 2 前項の規定による譲渡を求める者は、あらかじめ、その旨を知事に申し出なければな
  らない。

(野犬の駆除)
第23条 知事は、野犬(飼い主のいない犬をいう。以下同じ。)が人の生命、身体若しく
  は財産を侵害し、又は侵害するおそれのある場合で、通常の方法によっては収容するこ
  とが著しく困難であると認めるときは、一定の区域及び期間を定め、薬物等を使用して
  これを駅除することができる。
 2 知事は、前項の規定により野犬を駆除しようとするときは、当該区域及びその付近の
  住民に対して、あらかじめ、その旨を周知させるものとする。

(人畜共通伝染病)
第24条 知事は、動物の飼養又は利用を通じて人に伝染するおそれがある人畜共通伝巣病
  に関し、調査及び研究を行うとともに、その防疫措置について必要な対策を請ずるよう
  努めるものとする。


   第5章 緊急時の措置等
(緊急時の措置)
第25条 飼い主は、その飼養する特定動物等が逸走したときは、直ちに、知事及び警察官
  にその旨を通報するとともに、当該特定動物等を捕獲するなど、人の生命、身体及び財
  産に対する侵害を防止するために必要な借置をとらなければならない。
 2 知事は、前項の通報があった場合で、人の生命、身体又は財産に対する急迫の侵害の
  おそれがあると認めるときは、その職員をして、当該特定動物等を捕獲し、又は殺処分
  させることができる。
(事故発生時の借置)
第26条 飼い主は、その飼養する動物が人の生命又は身体に危害を加えたときは、適切な
  応急処置及び新たな事故の発生を防止する措置をとるとともに、その事故及びその後の
  措置について、事故発生の時から24時間以内に、知事に届け出なければならない。
 2 犬の飼い主は、その犬が人をかんだときは、事故発生の時から48時間以内に、その犬
  を狂犬病の疑いの有無について獣医師に検診させなければならない。
 
 (措置命令)
第27条 知事は、動物が人の生命、身体若しくは財産を侵害したとき、又は侵害するおそ
 れがあると認めるときは、当該動物の飼い主に対し、次の各号に掲げる措置を命ずるこ
 とができる。
 一 施設を設置し、又は改善すること。
 二 動物を施設内で飼養すること。
 三 動物に口輪をつけること。
 四 動物を殺処分すること。
 五 前各号に掲げるもののほか、必要な措置

 (立入調査等)
第28条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、飼い主その他関係人から必要な
  報告を求め、又はその職員に施設その他動物の飼養に関係のある場所(人の住居を除
  く。)に立ち入り、施設の規模及び構造並びに動物の飼養状況等を調査させることがで
  きる。
 2 職員は、前項の規定により立入調査を行う場合には、その身分を示す証明書を携帯し、
  関係人にこれを提示しなければならない。


   第6章 雑 則
 
 (動物保護相談員)
第29条 知事は、この条例の施行について協力を求めるため、必要があると認めるときは、
  動物保護相談員を置くことができる。
 (動物保護管理審議会)

第30条 動物の保護及び管理に関する重要な事項について、知事の諮問に応じて調査及び
  審議を行わせるため、知事の附属機関として、東京都動物保護管理審議会(以下「審議
  会」という。)を置く。
 2 審議会は、20人以内の委員で組織する。
 3 前項の委員は、学識経験を有する者及び関係行政機関の職員のうちから知事が委嘱す
  る。
 4 委員の任期は2年とし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし、再任
  を妨げない。
 5 前各項に現定するもののほか、審議会の運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(手数料等)
第31条 次の各号の一に該当する者は、当該各号に定める額の範囲内で、規則で定める額
  の手数料を納付しなければならない。
  一 第12条第1項又は第13条第1項の規定により許可を申請する者
     許可申請手数料1件につき     3万9100円
  二 第18条第1項の規定により引取りを求める者
    引取り手数料 1頭又は1匹につき    4800円
 2 第18条第3項、第19条第1項又は第20条第1項の規定により知事が引き取り、又は収
  容した動物の返還を求める飼い主は、規則で定めるところにより、当該動物の飼養等に
  要した費用を納付しなければならない。
 3 知事は、特別の理由があると認めるときは、第1項の手数料又は前項の飼養等に要し
  た費用を減額し、又は免除することができる。

(委任)
第32条 この条例に規定するもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で
  定める。

   第7章 罰 則
(罰則)
第33条 次の各号の一に該当する者は、 1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
  一 第12条第1項の規定に違反して、知事の許可を受けないで特定動物を飼養した者
  二 第27条の規定により命ぜられた同条第4号の措置を行わなかった者
第34条 次の各号の一に該当する者は、5万円以下の罰金に処する。
  一 第13条第1項の規定に違反して、知事の許可を受けないで第12条第2項第3号、第
   4号又は第5号に掲げる事項を変更した(第3号にあっては、数を増加した場合に限
   る。)者
  二 第25条第1項の規定による通報をしなかった者
  三 第26条第2項の規定に違反して、犬を獣医師に検診させなかった者
  四 第27条の規定により命ぜられた同条第1号、第2号又は第3号の措置を行わなかっ
   た者
第35条 次の各号の一に該当する者は、拘留又は科料に処する。
  一 第9条第1号の規定に違反して、犬を飼養した者
  二 第15条の規定に違反して、特定動物を施設の外へ出した者
  三 第26条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
  四 第28条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は立入調査を
   拒み、妨げ、若しくは忌避した者

(両罰規定)
第36条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人
又は人の業務に関して、前3条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法
人又は人に対しても、各本条の罰金刑又は科料・刑を科する。


   附 則 抄
(施行期日)
1 この条例は、昭和55年4月l日から施行する。
(東京都狂犬病予防等対策審議会条例等の廃止)
2 次に掲げる条例は、廃止する。
一 東京都狂犬病予防等対策審議会条例(昭和28年東京都条例第42号)
二 東京都飼い犬等取締条例(昭和32年東京都条例第44号)
(経過措置)
8 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


★★★情報提供・東京都衛生局★★★


click