2002/05/15 17:30更新
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Matroxの待ちに待った期待の新チップがついに公開になりました。
正式名称はMatrox Parhelia(パフィリア)です。
Microsoftと共同でDirectX9を開発してたということはあり、かなりのパフォーマンスを期待させます。
具体的なクロック数は不明ながらも、メモリー帯域は20GB/sだそうなのですさまじいです。
トランジスタ数も8000万トランジスタとのことで、上のサンプル版ではすさまじいヒートシンクが載ってます。
0.15μプロセスで製造するとのことで、結構歩留まりが悪いかもしれません。
問題の登場時期は最初のバージョンが6月末〜7月で、価格は128MBモデルで400$程度とのことです。
そして、3D Workstation用モデルもでるとのことで、モデルもいくつかに分けられるようです
気になるカード名はMatrox Parhelia XXいった名称になるようです。XXにはモデルごとに分かれるようです。
ちなみにMillennium G550もラインナップに残るそうです。
日本でも3D Workstationモデルも販売されるとのことで、非常に楽しみです。
さて、気になるスペックはParheliaチップは初の512BitGPUで、256BitのDDRメモリーアクセスで20GB/sの帯域を持っています。
そして、DirectX9コンパチブルです。
Hardware T&Lは搭載していません。そのかわりかなり強力なDX9対応VartexSharderエンジンを4つ搭載しているので、カバーできるとのことです。
もちろんDirectX9対応なので、Hardware DisplacementMappingも対応しています。
DualHeadも強化され、DualHead HFになり、トリプルモニターができるようになりました。
HFはHighest Fidelityの略だそうです。その組み合わせはD-Sub時トリプルで使用でき、
DVIはDualまで、そしてTV出力も内蔵しています。
RAMDACは400MHzでDualで搭載しているそうです。
時期WindowsのLonghornでサポート予定のカラーマネージメントにも対応しているとのことです。
・DirectX9(Hardware DisplacementMapping)
DirectX9でサポートされたDisplacementMappingもハードウェアで対応しています。
このファンクションを一言で言うなら、モノクロの濃淡のみの画像をテクスチャとして貼り付けるとその濃淡に合わせて、白いところ=高く、黒いところ=低くと言う風にゲームデザイナーにとって簡単に凹凸を扱えるようになるファンクションです。
それ以外にも、近いもの程細かく描写し、遠いものは荒く描写するということができます
これは、FPSゲーム等で自分が移動した際に近くなっていくオブジェクトは細かく、遠いものは荒くといった感じです。
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DirectX9 DisplacementMappingデモ |
以下はDirectX9のテクニカルデモの熱帯魚のムービーです。MatroxのHPには置いてないようなので、
Downloadできるようにいたしました。
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DirectX9 熱帯魚デモ AVI形式 16MB |
・PowerDesk-HF(DualHead-HF機能)
G400でデビューしたDualHead機能も大幅に充実しました。
まず、DVDMax機能ですが、G400のものを踏襲しており、なお且つ10BitデコードすることによりコンシューマDVDデッキ並の画質を得ることができるようになっています。
しかもDVD再生支援機能も持っているとのことでかなり充実してきたようです。
実際ParheliaでTV出力したDVD-Videoは非常に綺麗でした。
そしてTripleモニターになったなりの機能の1つにサラウンドゲームがあるのですが、これについては後述します。
DualHeadの機能を操作するにはPowerDeskで行うのですが、このPowerDeskも高機能化し、PowerDesk-HFになりました。
既存のPowerDeskのようにドライバタブに追加するのではなく、タスクトレイから呼び出す専用のアプリケーションのような感覚になってます。
その操作性もアイコンを多様するなど、かなりわかりやすいと感じました。画像は以下。
機能ごとにわけられており、Parheliaのコントロールは10BitColorなどはここで設定可能です。
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PowerDeskHF |
・サラウンドゲーム機能
今回、ハード3Dゲーマー向け機能として、サラウンドゲームがあります。これは、音が5.1chになったように映像もサラウンドに展開するように考えられたものです。
具体的にはモニターを3つ横にならべて配置し、PowerDeskから設定すると各種ゲームが3つのモニターから別々に表示されるというものです。
フライト物の場合は本当にコックピットにいるかのように広い視野を得られ、微妙な傾きなどにも対応できます。
Quakeに代表されるFPSゲームの場合は、視野が1モニターの場合45度に限られるのに対し、145度もの視野を得られ、1モニターでは見えない敵も視野に入り、
対応もそのぶん早くできるようになります。
それ以外にもやはり自分の視野のような感覚が得られるのでその分ゲームに集中することが可能になりそうです。
対応している具体的なタイトルは、
・Microsoft Flight Simulator 2002
・JEDI Knight
・Quake3 Arena
・Unreal3 Tounament
・Return to Castle Wolfenstein
・Soldier of Fortune2
で、その他のタイトルも相当数がゲームの対応関係なく動作するとのことでした。
Quake3についてですが、Matroxのページの画像やムービー、GameWatchの画像ではパラメータ表示がおかしくなるとのことでしたが、
実際デモの際にはその現象は出ていなかったので、ドライバのVerが上がったのか、またはQ3エンジンになんらかの対策をしたのかわかりませんが、
プレイには支障が無いように感じました。
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Quake3 Tripleモニターデモ | Return to Castle Wolfenstein Tripleモニターデモ |
ちなみにデモマシンはPentium4 2GHzだったのですが、Quake3のTripleモニターでもさくさくで動いていたのが印象的でした
・おまけ
Parhiliaに対して非常に期待が大きい方は多いと思いますが、
実際発売された際に店で「これください」とか「Matroxの新しいカードください」と言う風に注文したくない方のために読み方です。
まず意味は、Parheliaは英語のParhelionという単語の複数形です。Parhelionは気象現象の幻日のことを言うのですが、
これはラテン語が語源です。MatroxのページのFlashをごらんになれば分かる通り、3つの幻日現象=Parheliaと言う風になってます。
そして読み方ですが、パフィリアです。"フィ"の所を強調していえばGoodかもしれません。
ってどうでもいいことかもしれないけど・・・・・
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