1983年発売
(曲目)
1970年代後半から80年代初めにかけてイギリスからアメリカのマーケットへの
進出には、目覚ましいものがありました。ニュー・ウェーブの波からPolice、Pretenders、
Boomtown Rats、Crash、それから少し遅れてDuran Duran、 そしてCulture Clubが登場して
来ました。
このCulture Clubは、まず、ボ−イ・ジョージの中性的なルックス、ファッションが
注目を浴び、ややもすると保守的な人々から奇異の目でみられがちでした。話題性ということ
からすると、人気を得る近道だったのかもしれませんが、そのために際物というような
レッテルを貼られることが多く、その高い音楽性には、あまり注目されることが少なかったようです。
このアルバムは、彼らの2枚目のアルバムで、デビュー・アルバムに較べて、相当なる成長がなされた
ことがわかります。シングルで大ヒットした”Karma Chameleon”を始め、”It's A Miracle””Miss Me Blind”
のように、誰にでも親しめるポップなメロディーがアルバムを通して感じられます。一方、”Church Of The Poison Mind”
等に、ソウルフルな女性ボーカルを入れ、ソウルっぽい雰囲気もあちこちで感じられ、一回り大きくなった
Culture Clubが伺えます。
90年代に入って良質のポップ・アルバムが少なくなってきたのは、非常に残念です。このアルバムの
再現を願っているのは、私だけではないと思います。