<Van Halen>(Van Halen)

1978年発売
(曲目)

  1. Runnin' With The Devil
  2. Eruption
  3. You Really Got Me
  4. Ain't Talkin' Bout Love
  5. I'm The One
  6. Jamie's Cryin'
  7. Atomic Punk
  8. Feel Your Love Tonight
  9. Little Dreamer
  10. Ice Cream Man
  11. On Fire

 同じロックでも、イギリスのやや陰鬱な感じのする音に対し、アメリカは、全く翳りを感じない明るさを全面に出した音であります。そうしたアメリカ・ロックの典型的な音を感じさせるのが、ウエスト・コ−ストから出現したこのVAN HALEN であります。ボーカルのデヴィッド・リ−・ロスに象徴される底抜けに明るいキャラクタ−が、このバンドの持ち味ですが、もう一つの大きな音楽的な魅力が、エドワード・ヴァン・ヘイレンの超絶ギタ−・テクニックであります。
 ギターと言えば、左手で弦を押さえ、右手で弾くもの、と誰しもが常識として考えていた時、そうした固定観念を根本からくつがえし、ライト・ハンド奏法でギタ−界に革命を起こした天才、それが、エドワードです。このアルバムの2曲目の ”Eruption”で、初めて聞かせたライト・ハンド奏法は、右手でも弦を押さえることによって、今までにない音のつながりが可能になり、ギターの可能性を一気に高めたまさに画期的な奏法で、ギタリストは、皆、ショックでぶっ飛んだものでした。その後、この奏法は、さらにタッピングという方向に進んでいきました。(”Mean Street”)新しいアルバムが出るたびに、今度は、どんな新しいことをやっているのかを期待させ、その期待をいつも裏切りませんでした。今でこそ、エドワードのギターの楽譜は、街にあふれていますが、昔はほとんど有りませんでした。なぜならば、どのように弾いているのかわからなかったからなのです。このような、ギタリストはエドワードの他はいません。
 それまで、フュージョン系のギタリストに押されぎみになっていた、ロック・ギタリストからの強烈なる返礼とも言うべきもので、これ以降、ロック・ギターは、一大進化を遂げ、活気を取り戻していったのでした。その意味で、エドワードは、 ロック・ギター界の救世主と言えるでしょう。
このアルバムは、VAN HALEN のデビュー・アルバムですが、若くて荒削りな部分が、逆に、彼らの魅力を高めていると言えましょう。キンクスのナンバーである ”You Really Got Me” は、オリジナルよりもずっとワイルドで、彼らの初期の 代表作でしょう。”I'm The One”のスピーディーなエドワードのギターは、とんでもなくかっこいいし、”Ice Cream Man”のブルージーな雰囲気は、彼らのルーツなのでしょう。
 今や、ロック界の大御所となりつつある彼らですが、彼らの原点がここに有ります。

Van Halenの他のサイトへのリンク

  
Welcome to Planet Van Halen(ブ−トレグ、インタビュ−、写真、サウンド・ファイル、ビデオ)
The Official Van Halen Web Site(ニュ−ス、ディスコグラフィ−(アルバム・シングル)、ツア−日程)
A Van Halen musical, picture, movie, biographical archive
BigBadBil's Van Halen Page(写真、ディスコグラフィ−、ニュ−ス、タブ譜、リンク)

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