海岸線・岩礁地の鳥  ケイマフリ

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 ケイマフリ 絶滅危惧 2類 (VU)

ケイマフリ-1
種 名 チドリ目/ウミスズメ科/ケイマフリ* Cepphus Carbo
    
Spectacled Guillemot

時 期 東北地方北部から北では留鳥。 南では冬鳥。

形 態 L370mm、W580mm
    嘴峰39-42mm 翼長181-202mm  尾長44-57mm ふ蹠34-39mm.
    雌雄同色。 夏冬異色。
    
脚は赤い *
    夏羽は、全体が灰黒色で、眼の周りに白い輪斑があり、耳羽のほうへ伸びる。
    嘴の基部近くも白い。
    冬羽は、上面、翼、尾羽は灰褐色で、下面は白く、淡褐色の小班が散在する。
    鳴き声:「ピィー」、繁殖期はオスが「ピッピッピッ」と鳴く。

*ケイマフリの和名は、アイヌ語のケマフレ(赤い足)から、ケイマフリとなりました。
生    態
分 布 旧北区。
    日本海とオホーツク海にのみに分布し、その沿岸に繁殖分布する。 冬は周辺の海域に広がる。

    日本では、留鳥として北海道・本州北部沿岸で繁殖する。 冬は11月から翌年4月にかけて本州中部地方まで南下する。
    現在、個体数は天売島で激減し、1949年には7,000羽もいたが、1963年3000羽、1972年約400羽、2001年は約200羽に激減した。
    絶滅危惧2類(VU)に指定されている。
ケイマフリ-2 ケイマフリ
生息地 絶壁の多い海岸線、岬、無人島、岩礁地帯に生息する。 非繁殖期は、洋上や、沿岸海域に生息する。
穏やかな入江で採食する 6月
断崖に在る巣から海上へ採食に飛び立つ 6月
採 食 沿岸の岩礁と岩礁の間、断崖に囲まれた入江など、
    波の穏やかな海上で採食する。
    水面を泳ぎ、頻繁に潜水して採食する。
    短い翼を使って水中飛翔し、魚類、イカ類を追って採食し、
    甲殻類なども採食する。
雛に持ち帰る餌を捕りに海上へ出る
ケイマフリ-4
断崖絶壁に在る巣に戻るケイマフリ  赤い足がアクセント  7月
繁 殖 繁殖期は、4-7月。 一夫一妻。 
    巣づくり: 海に面した垂直に切り立っている断崖の中間に巣をつくる。
          断崖の岩の割れ目や、岩が積み重なっているところの すき間に巣をつくる。 巣材は
使わない。
          ウミガラスは岩棚に営巣するが、ケイマフリは岩棚を使わず、着岩できるほど岩の出っ張りがあれば営巣する。
    産卵: 1巣卵数、2-3個。 2卵が多い。 産卵は5月。
    抱卵: 雌雄交代で抱卵する。
    孵化: 孵化日数は、30日ほど。
    育雛: 雌雄が給餌して子育てをする。 7月に巣立つが、育つのは1羽。
        8月、繁殖地を離れ、沖合に出て海上生活をする。

    非繁殖期は1-2羽で生活する。
    威嚇のディスプレイは、巣に近づく個体に対し、前方に嘴を突き出すポーズをして鳴く。
    求愛のディスプレイは、4-5月、水面で向かい合い、オスが「ピッピッピッ・・・」と鳴きながら、嘴を斜め上にあげる。

絶滅指標 絶滅危惧2類(VU)
ケイマフリの助走
潜水採食をする鳥類は、水面下に体のほとんどが沈むほど体重があるため、助走して飛び立ちます。ケイマフリも水面を蹴るようにして走り、助走します。
日中は、巣に近い断崖下の海域で採食・休息をします。
7月、雛が巣立ち、
8月、繁殖地を離れ、沖合に出て海上生活をします。

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