世界のライチョウ 7属16種
全世界に生息するライチョウ類は、現在、ライチョウ科(Tetraonidae)として独立させる説は11属19種(Peters 1976)、
キジ科(Phasianidae)に入れるが、ライチョウ亜科(Tetraonidae)とする説は7属16種(Johnsgard 1983)、

キジ科に入れるが、独立させない説は6属17種(Sibly & Monroe, Jr 1990)など、学者によって現在、諸説がある。
ライチョウ類は、キジ科/ライチョウ亜科にまとめられ、ライチョウ亜科は7属16種とする説が多い。

7 属
16 種
和  名
亜  種  数
生 息 地
Tetrao urogallus ヨーロッパオオライチョウ
7 亜種
ヨーロッパ・シベリア
Tetrao tetrix クロライチョウ
7 亜種
ユーラシア北部
Tetrao urogalloides オオライチョウ
2 亜種
シベリア
Tetrao mlokosiewiczi コーカサスクロライチョウ
亜種なし
コーカサス高山帯、トルコ
Bonasa bonasia エゾライチョウ
日本のB.b.vcinitasほか4亜種
ユーラシア北部から北海道
Bonasa sewerzowi ミヤマエゾライチョウ
2 亜種
中国西部
Bonasa umbellus エリマキライチョウ
11 亜種
アメリカ北部、カナダ、アラスカ
Falcipennis falcipennis カマバネライチョウ
未だ亜種は確認されていない
タイガから極東北方
Lagopus mutus ライチョウ
日本のL.m.japanicusほか多数
中緯度から北極をとりまく周極地方
Lagopus lagopus カラフトライチョウ
L.l.scoticus ほか14亜種
アラスカ、カナダ、北米、ノルウェー
Lagopus leucurus オジロライチョウ
5 亜種
アメリカ大陸西北部
Dendragapus obscurus アオライチョウ
8 亜種
北アメリカ西部山地
Dendragapus canadensis ハリモミライチョウ
4 亜種
北アメリカ北部
Centrocercus urophasianus キジオライチョウ
2 亜種
北アメリカ中西部
Tympanuchus phasianellus ホソオライチョウ
6 亜種
北アメリカ北部
Tympanuchus cupido ソウゲンライチョウ
1亜種絶滅のほか3亜種
北アメリカ中部

種の分布は、ユーラシア大陸に7種、北アメリカ大陸に7種、両大陸と北極圏をとりまく寒冷な周極地方に2種が分布。


世界のライチョウの分布域 ・生息地
黄色部分は、ライチョウ亜科、7属16種が分布。

分布は、全北区、ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の高緯度地方、環極地方。ヒマラヤ山脈、チベット高原、南半球には生息しない。
日本での分布は、本州中部地方。妙高山塊、飛騨山脈、乗鞍山塊、御岳山塊、赤石山脈などの高山帯。

生息地は、極地や山岳のツンドラ地帯にすむ。極地では海岸にもすむ。
日本では標高2400メートル以上の森林限界より高いハイマツ林や雪田植生(お花畑)にすむ。
冬季も高山にとどまるが、いくらか標高の低い森林帯に下ることがある。

ライチョウ亜科の生息環境は、種によって、タイガ(北方針葉樹林)・広葉樹林などの森林性、林縁性、草原性、ツンドラ性に分けられる。

7属16種の分布拡大図


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