『民事再生法』 |
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T.法体系 | |||||||||||
倒産法には5つあり目的によって2つに分類することができる |
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U.倒産法の内容 原則である実体法(民法、商法)と手続法(民事訴訟法、民事執行法)に 対する例外として倒産法は位置付けられている。 |
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V.倒産原因 |
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(1)破産法 対 象 自然人及び全ての法人 原 因 支払不能と債務超過(但し、自然人は支払不能のみ) 本来は、債務超過になったら破産しなければならないが、多くの企業 は簿価評価により負債を隠すために免れている場合がある。 目 的 破産者の全財産を換価処分して、全負債の支払にあてる。 (2)民事再生法 対 象 自然人及び全ての法人 原 因 破産原因がある場合 目 的 法定多数の債権者の同意(届出をした債権者の総債権の4分の3以 上)の下に債務の返済条件を緩和してもらう。 (3)特別精算 対 象 株式会社 原 因 解散した会社の法律関係の処理の遂行に著しい支障をきたす事情が あるか、または債務超過の疑いがある場合 目 的 裁判所の監督下に精算人が会社財産を換価し、債務を弁済する。 (4)会社整理 対 象 株式会社 原 因 支払不能または債務超過のおそれがある場合 目 的 旧経営陣がそのまま経営を継続し、事業の維持を目指す。 但し、債権者全員の同意が必要 (5)会社更生法 対 象 株式会社 原 因 事業の継続に著しい支障をきたすことなく弁済期にある債務を弁済で きないとき、または破産原因が生ずるおそれのある場合 目 的 更生管財人が企業の経営にあたりながら事業の維持更生を図る。 |
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2.事実上の倒産 (1)企業が手形の不渡りを出して銀行取引停止処分を受けた場合が典型的で、その他 に債権者からの差し押さえ、営業所閉鎖、経営者自らの破産宣告等を「倒産」と呼 んでいますが、前述した法的措置をとらない限り、法的効果は発生しない。 (2)任意整理 弁護士が介入して倒産処理を行う場合で、前述(1)〜(5)の裁判手続きを取らず に、債権者の任意の協力を得ながら各手続きの長所を生かして企業の負債を整 理すること。 |
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(2)考慮する点 A.別除権等(抵当権等の担保権)の行使は可能。但し、会社更生では担保権 の行使もストップされる。 B.経営者が不正、不当な経営をしていたという場合には、それらの事実を管財 人等に告発する必要がある。 @一部債権者への不当な優先弁済は否認の対象 A私服を肥す行為があると、特別背任、業務上横領の対象になる為刑事告 訴も視野に入れておくことの重要 |
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