第5話 もう午前0時を回った、すれ違う車ももうほとんどいない。 そしてたどり着いた国道122号沿いの自販機コーナー、 俺たちはいつもここを最後に訪れて帰る。 ここだけは何度も行っているのでさすがに行き方を覚えている。 今日の夜は特別寒い、赤城山から吹き降ろす風が強く吹いている。 太田「今日はやっぱそば食うしかないでしょ、自販機の年越しそば。」 桐生「しかし寒いねぇ、全然暖房効いてないよー。」 自販機で天ぷらそばを買う、いつも短い25秒がやけに長く感じる。 桐生「あー、あったかーい、普段と同じ味なのに特別ウマイね。」 太田「これが自販機の魅力だよ、なぜかすごくあたたかい、冬限定だけどね。」 それからプレハブで暖房の効いてない建物で自販機談話が始まる。 第6話に続く |