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真珠層の構造と真珠の色

真珠層の構造

真珠ができる過程で、真珠袋の細胞が真珠質を分泌する前に、有機質で核の表面を包む
場合もあります。

核から真珠の表面まで、6角形に結晶した真珠質(炭酸カルシウム)が層をなしています。
1枚の結晶の厚さは、0.4ミクロン前後です。
また、結晶と結晶との間には、結晶を接着する役目の蛋白質があります。
真珠は生きているアコヤ貝から採集するため、その真珠の表面は成長過程にあります。
その表面を顕微鏡で観察すると、成長過程にある真珠層が指紋に似た模様に見えます。

養殖真珠の表面 顕微鏡写真 真珠層の拡大図
真珠層の拡大図
結晶は真珠質(炭酸カルシウム)、蛋白質は接着剤の役目
養殖真珠の表面 顕微鏡写真 150倍
養殖真珠に特有の指紋のような模様が見えます。
人造真珠には、この模様は見えません。
真珠の成分
真珠の色

わたしたちが見ている真珠の色は、真珠層からはね返った干渉色です。

反射光は、真珠層の表面で反射する光もあれば、
中層、あるいは最深部まで入った光が反射する場合もあります。

真珠層は0.4ミクロンという非常に薄い半透明膜であることから、
光が層の内部で「多層膜干渉」という現象を起こして、
干渉色が見えている訳です。真珠のピンク系なども干渉色です。
ゴールド系の真珠は、アコヤ真珠の層を接着している蛋白質の
色素(黄色)が見えている訳です。
炭酸カルシウム 92.64%、蛋白質 4.49%、水分 0.59%、
その他 2.28% (真珠博物館の資料による)
ブルー系の真珠は、核と真珠層の間にある有機質が色となって
見えている訳です。

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