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グインサー63 時の潮 ―THE TIDE OF TIME― |
パロでのアムブラ事件後、失意のうちにダネイン湿原に身をやつしていたリギアは、ナリスの密命を受け、スカールに再会する。ノスフェラス強行の後、病床にあると聞いていたスカールだったが、グラチウスの治療を受け、以前にも増して壮健であった。さらに闘病に打ち勝ったことで、より俗世を卓越した自由人としての風貌を強めていた。
パロ王レムスへの反逆に援助を請うナリスからの密命を伝え聞いたスカールは、その真意を確かめるべく、リギアと共にパロへ赴く決意をする。
一方ネリイ軍を打ち破ったイシュトヴァーンは、ユラニア首都アルセイスの紅玉宮への入城を果たす。
ユラニア国民、臣下は、ネリイの横暴からユラニアを救いだした英雄としてイシュトヴァーンを迎えるのであった。
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まずはなんと言ってもスカールの復活である。本格登場は25巻「パロのワルツ」以来だと思うので、実時間でおよそ12年ぶり。
すっかり病身かと思っていたが、リギアと朝を迎えたスカール、
「病気の男が、お前を三回も抱くか?」(126頁)
って、やるなー、スカール。
そんでユラニアに乗り込んだイシュトヴァーンが紅玉宮の玉座に腰を下ろし、叫ぶ
「俺はここにいる。イシュトヴァーンはここにいる!出てこい。俺にとりつきたければ、いくらでもとりつけ、三千年の帝国の亡霊ども!俺はそんなもの、恐れはしねえぞ!俺は――俺はイシュトヴァーン・・・・・・俺はヴァラキアのイシュトヴァーンだ!俺はここにいる――俺はここにたどりついたぞ!」(255頁)
モンゴール将軍ではなく、イシュトヴァーンの才気の前に集まり出す人びと、いよいよ僭王の誕生か!
次巻「ゴーラの僭王」が待たれる。
1999/01/15更新