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カブトエビの形態・背甲・眼

カブトエビの形態

カブトエビの体は、スマートな上面、複雑な下面、長い(お)からできています。

長(頭から尾節後端まで)約30〜40mm

上面の背甲(はいこう)は、兜のように見えて、一見じょうぶそうな甲羅に見えますが、実は、セロファンのように薄くペコペコです。
背甲には、物体を見ることができる複眼と、明暗だけを感じる小さな正中眼・単眼があって、
背甲の下面には、歩脚(ほきゃく)と口(くち)、
鰓脚(さいきゃく)などがあります。

背甲(はいこう)
カブトエビの背面。
頭部・胸部・歩脚をおおっている背甲(はいこう)=甲殻は、淡い茶色に暗緑色の斑があり、兜のように見えます。
ヘルメットの形状をした甲殻は、背泳に適しいます。

アメリカカブトエビ
分 類 節足動物門/甲殻綱/腮脚亜綱/背甲目/カブトエビ科/カブトエビ属/
    カブトエビは節足動物で、エビやカニと同じ仲間ですが、最も近い仲間は「ミジンコ」の仲間。
学 名 Triops longicaudatus
和 名 アメリカカブトエビ(背甲と呼ばれる甲羅が、兜に見えるところからカブトエビ)
英 名 Tadpole shrimp(オタマジャクシエビ)(オタマジャクシの泳ぎ方に似ているところからオタマジャクシエビ)
時 期 水田に水が張られた頃から約1カ月間、活動する。
形 態 体長 30〜40mmほど。 雑食性。
    雌雄同色同形。 眼は複眼と単眼がある。 しなやかな泳ぎをし、背泳が得意。
    上面は、頭部・胸部・歩脚をおおう背甲と呼ばれる甲殻がある。
    背甲の色は、淡い茶色に暗緑色の斑があり、形は兜・ヘルメットなどに似ている。
    腹部側面には雌雄同体性の器官と、呼吸をするための腮脚がある。
    腹部は後方で尾節につながり、2本の尾がある。

カブトエビの眼  複眼と正中眼
カブトエビの眼は、複眼と正中眼があります。

複 眼
カブトエビもトンボやチョウと同じように複眼になっています。
複眼とは、たくさんの個眼が集まって、ひとつになっている眼。
複眼は物を見ることができます。

点々と見える小さい個眼が集まっている複眼。
眼の後方の赤い線は、眼部隆起線と中央隆起線。
上の写真2枚は、複眼の顕微鏡写真。
正中眼(単眼)
左右の複眼の間には、小さい正中眼があります。
正中眼は単眼です。 物を見ることはできません。
この眼は光を感じるための眼です。
左右の複眼の間に見えるのは、正中眼。
正中眼で光を感じて、明かりに寄ってきたカブトエビの幼生。
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