平成13年9月30日
最近由加里さん推薦の「Is it legal?」のビデオを見ています。その中にでてくる、ディックの話し方が、前に自分が学んでいた先生に似ているのです。
あれほと、スノビッシュな話し方ではないのですが、イントネーションとかよく似ています。ディックをモデルに少し発音の練習をやってみたいと思います。
それから、その先生の話し方は、前にNHKテレビ英会話でやっていた「Cousin William」 のウィリアムにも似ているので、そちらのほうも、そのうちにビデオを入手して、リピーティングの練習をしてみたいと思っています。
当時のレッスンを録音したものもあるのですが、無意識的に、日本人向けに手加減してしまうようで、真似したいと思うものが残っていません。うーん残念。
他のイギリス人にも「彼はRPを話す。」といわれていたし、生徒の間でも(発音以外でも)評判がよかった。なかなか、あんな先生には巡り会えない。うーん、返す返すも残念。
しかし、イギリス人でも、なかなか自然な感じで発音できないRPを、実際にモデルの発音を提示してくれる先生もいないのに、どうやって練習して発音を改善していけばいいのだろう。道はかなり険しいです。
平成13年9月23日
9月2日に書いた English Pronunciation explained with diagrams の第3版が昨日届きました。購入先(アメリカ)から、「9月10日に発送しました。」とメールが届いていたのですが、テロの影響が心配でした。通常は、1週間もあれば届くのですが、やはりテロの影響で遅れたようです。日本のふつうの家庭にまで、小さな影響が及び、そのことで、テロを少し身近に感じました。(実際、テレビで見ているだけでは、映画のようで全くピンときませんでした。被害に遭われたかたに、謹んでご冥福を申し上げます。)
前に、『1か所重要なところが誤植かどうか気になる』と書いたところは、やはり誤植でした。これで安心して練習できます。(少し自分の理解度に自信がもてるようになりました。)
しかし、いつまでも個々の発音にこだわって、なかなかイントネーションに集中できないのは、我ながら感心できませんが、・・・。
最近の練習は、先ず個々の発音で、口慣らしをして、次に例文をリピーティングするというものです。このときは、意味も考えず聞いたまま、(発音の技術にも意識を向けずに)なるべくそっくりに繰り返すよう努力します。最後に、もう一度個々の発音をおさらいして、音が崩れていないかチェックして終わりとなります。
私の場合、この最終調整をしないと、発音(特に母音)が不安定になるようです。これは、まだ、自分の頭のなかで響く音が一定でないことから起こるように思われます。
グレゴリー・クラーク氏の著書には、そのような例をあげて、「発音をいろいろなモデルから無作為に取り入れると、ネイティブ・スピーカーからは、分かりにくいものになる。」と注意が書かれています。(確か、フルーツ・サラダ・アクセントと書かれていたような気がします。)
はーっ、なかなか自分の思うようには、進歩しません。
平日 成13年9月16
Udaさんからいただいたメールをおたより紹介のコーナーに掲載させていただきました。
イギリス英語の発音に関するコメントが参考になると思われるので、このペ−ジでも該当個所だけ引用します。
『Longman のCD-ROM電子辞書を聞いていて気づきましたが、共鳴の中心は、イギリス英語のほうがアメリカ英語よりも前にありますね。ノドと鼻音は大差がないようです。』
次に、私の返信から、該当個所だけ引用します。
『実は、自分もそうして使い分けています。(註 イギリス英語のときは、共鳴の中心を、アメリカ英語よりも前にもってくること。)
あとは、イギリス式の歯のかみ合わせは、日本語とほぼ同じにしています。ただ、開き方は、かなり違います。日本語はほぼ真下したに開きますが、イギリス式では日本式とほぼ同じところからスタートして、顎を少し前に出しながら、開きます。斜め下方向になります。(私の先生や、ビデオでみるイギリス人の歯のかみ合せかたは、日本人に近いようです。)
thはイギリス式では、舌先を上の歯(註 正確には歯のうら)につけてだしています。日本式に近いかみ合わせ方では、舌先を出すためには、一回下に潜り込んでから、前にださなくてはならず、それでは、はやく話せないからだと思われます。ほかのイギリス人もそうしているようです。』
今までは、イギリス英語の共鳴音については、自分なりに試行錯誤して、これでよさそうだとは思っていたのですが、今ひとつ(「自分の音が正しいか?」と「他の人にもあてはまるか?」2点に、)確信がもてなかったので、HPには書いていませんでした。
アメリカ英語の共鳴音については、UdaさんからOKをもらっているのと、共鳴の中心を前にもってくることで、イギリス英語の聞き取りやリピーティングが楽になってきていることから、私についていえば、よりイギリス英語的な発音ができるようになってきていると思われます。
さらに研究して、ある程度まとまったら、いつかHPで紹介したいと思います。
平成13年9月9日
今日は、SCREENPLAY の『サウンド・オブ・ミュージック』を購入しました。セリフだけでなくト書きまであり、とても参考になります。
今まで全然シナリオ本を開いて見たことがなかったのですが、こんなにすばらしいとは知りませんでした。セリフとト書をシナリオ本で何冊かしっかりやれば、日常会話のかなりの部分をカバーできると思います。後は、日常会話のテキストやネイティブの子供向けの辞書や百科事典をざっと見ておけば、会話で困ることが、かなりすくなくなると思われます。
それから、いくつか更新したいネタがあるのですが、なかなか実行できません。近日中に、由加里さんのメールの続編と、UdaさんからメールもUPしようと思っています。
平成13年9月2日
今度は、1965年に出版された English Pronunciation explained with diagrams という本を入手しました。著者の Raymond Huang という人は、preface によると、A. C. Gimson と Daniel Jones に学んだとあります。しかも、foreword は、あの A. C. Gimson が書いています。今読んでも、30年以上前に書かれたとは思えないほど新鮮です。コミュニケーションのツールとしての英語の急速な普及と、それに伴う言語の学習における発音の重要性を明確に指摘しています。一番簡潔に表現されている一文を引用します。
It is now recognized that the spoken language is to be considered as its prime form and that, however thorough the command of grammatical structures or however extensive the vocabulary, the result is ineffective if it fails in the transmission stage.
肝心の内容の方も、A. C. Gimson が foreword を書いているだけあって優れています。ハミングバードのようにアイコンを使っていますし、30音のように母国語(この本では広東語)と比較して間違いやすいところにフォーカスをあてています。しかも/α:/(father の母音はこうタイプされている。)の説明には共鳴音(resonance)についても触れられている。当該箇所のみ引用します。
Note that the English sound is more retracted and more open than the Chinese sound. The latter is nearer to the centre, and consequently dose not have the same depth of resonance as that of the former.
しかも、うれしいことに使われている英語は、イギリス英語です。ただ、多くの初版にありがちなように誤植があります。そのなかで、1か所重要なところが誤植かどうか気になるので、第3版をインターネット見つけて注文しました。届き次第集中的に練習してみるつもりです。