ギャオスの逆襲・渋谷崩壊
−渋谷− 6

火の海と化した渋谷駅周辺に、北方上空から迫るもう一羽のギャオス。ガメラを狙って放たれた超音波メスが地を這い、公園通りの丸井のビルを両断する。

逃げ遅れた子供の上に右手をかざし、超音波メスを受け止めるガメラ。

ギャオスに両断される丸井。映画と同じ、向いのビルに映り込んだ構図っす。映画では実景にミニチュアの丸井を合成していたっすけど、ご覧の通り、パースも雰囲気も全く映画の通りっす。左端に映り込んでいる黄色いネオンもちゃんと映画にも映っていました。

プラズマ火球で応戦するガメラ。急旋回して、渋谷センター街上空を縫うように逃走するギャオス。ギャオスを狙った火球は渋谷センター街を誤爆し、逃げまどう群衆は猛烈な火炎に巻き上げられ、呑み込まれて行く。

GIII屈指の有名シーン。全く同アングルから撮った写真がこれっす。

画面奥方向が渋谷駅。当時はなかったビルの建設工事現場が視界を遮っているのが残念。実景、火炎、ギャオス、プラズマ火球、吹き飛ばされる人形、スタントマン。数えきれないほどの素材を一つの画面に合成した映像は、いくら合成を重ねても画質が劣化しないデジタル合成ならでは。

急上昇するギャオス。NHKビル越しに見える、渋谷の街に立ちのぼる巨大な火柱の遠景。

映画ではNHKビルは左右逆に映っていますが、それでは方角的に少し変かも。

縦横に逃げ回るギャオスを追うプラズマ火球は、さらに109を誤爆。四散する109の塔屋。

映画と同アングル。ミニチュアと実景のパースが完璧に合っていたことが分かります。画像補正ソフトでパースを微調整した可能性もありますが。手前の街路樹は消去?

爆発の質感、量感もリアルそのもの。

109上空を通過したギャオスは、スペイン坂上空をパルコ方向へ。

買い物客がパニクっていたのはこのあたり。でも、あれだけはでにセンター街が吹っ飛んでいたら、すぐ横のスペイン坂が無事なはずは、本当はないんでしょうけどね。

ついにガメラのプラズマ火球が、パルコ上空でギャオスを捉える。初弾で動きを止め、間髪を入れずに畳み掛ける第二弾、第三弾。三発もの直撃を受け、空中で四散するギャオス。

バラバラになったギャオスの死骸の破片は代々木公園に降り注ぎ、大迫のホームレス仲間たちを圧し潰す。

ギャオスの爆発シーンと同アングル。公園通りのGAPの前っす。

さっき両断された丸井は、実はこのパルコのすぐ近く。

ギャオスが渋谷駅と代々木公園の間を何度も旋回しながら、ガメラと戦っていたことが分かります。

 

今回、上京のついでに駆け足ながら渋谷のガメラ舞台を探訪しましたが、実際の舞台、実際のスケール感をこの目で見るのは、やはり燃えるっす。

街を歩いていて、ふと「もし、この街に怪獣があらわれたら・・・」特撮ファンなら誰もが一度は浸ったことのある白昼夢。平成ガメラシリーズの特撮には、まさにその白昼夢を共有したものだけが持つ映像感覚があります。

「神の視点」の特撮への対抗心が、日本特撮では不可能と思われていた「人の視点」による特撮、まさにその場にいるような臨場感を可能にしたのだと思うっす。

−この項終わり−

 

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