MSX2の巻
わたしが最初に購入したパソコンである。
購入のきっかけは、やはり友達が所有していたものを見せてもってからである。
親に相談したところ、5万円を貯めたら残りは親と祖母で出すということになった。
しかし、わたしは当時中学生だったため、5万円を貯めるのはなかなか大変であった。
お年玉という手もあるが、これも、親戚が集まる機会がほとんどないのであてにならず。
(2万円ゲットできれば良いほうである‥‥)
ということで貯まるまでほぼ丸1年位かかったと記憶している。
さて、買った機種であるが、MSX2は当時、互換機がたくさんのメーカーから出されていた。
元々MSXは、あのマイクロソフトが規格を作ったパソコンであったのである。
いくつかの中からわたしが購入したのは、「人々のHitBit」というコピーは有名だった、
SONYのHitBitシリーズである。
わたしは、当時では珍しくて高価だったHB-F500を購入。(定価128,000也)
MSXの中では珍しく、キーボードと本体が分離されたものである。
(いまのデスクトップ機と同様の形。MSXは画面を搭載してない、ラップトップのような形のものがほとんどであった。)
また、高いだけあって3.5インチのFDDを搭載していた。
当時はFDD対応ソフトは、ごくわずかであったが自慢はできた。
結局このマシンは高校卒業までの4年半程度現役であった。
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MSXはROMでソフトを供給できるのである。
ROMの利点としては、アクセス速度、取り扱いの容易さがある。
また、機能の拡張用としても使える。
MSXがホビーマシンとして位置づけるために採用したのであろう。
ただ、問題点としてはコスト的に高いということと、容量が小さいということだろう。
後にメガROMという言い方で容量の多いROMが登場したが、
FDDのコストダウンでそっちに移行していったのはいうまでもない。
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ちなみに昔、Macにあった漢字Talkとは全く関係ない(笑)
MSXのパソコンによっては、漢字ROMを搭載していないものも少なくはなかった。
このパソコンは高いだけあって(そればっかだな。88よりはずっと安いのに‥‥)
漢字ROMは当然ついていた。(MSX2ならほとんど付いているようだったが。)
その恩恵を受けるためのソフト(笑)ワープロとしても使えるのだが、
予算的にプリンタの購入は不可能であったため、ほとんど役には立たなかった。
買ってきたその日に、ちょっと遊ぶために起動された以降は、
ほとんど起動されなかったと記憶している。
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パソコンと言えば、やはりプログラムはちょっとはやってみたいことである。
しかし、わたしの当時の能力ではなかなか厳しいものがあった。
プログラムの作り方のこつを知らないというのが特に大きかった。
また、キーボードになれていないというのがとにかく辛すぎ。
当時は、雑誌や本でプログラムが載っており、それを入力すれば使えるのだが、
とにかく入力に時間がかかった。
いまなら10分程度で入力できるのも、半日がかりになってしまうことが普通で、
苦痛まで感じてしまうことも・・・
その分、入力が終わった後の感動は・・・(笑)
でも、起動すると入力ミスでエラーが・・・・・・(号泣)
ちなみに、ある程度自力でプログラムが書けるようになったのは、
このMSX2を手放す頃である。
それまではゲームで遊びながらたまに本にあったプログラムを入力する程度であった。
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フロッピー付のMSX2ではあったが、
当時はカセットテープにデータを保存するのが一般的だったので、
データレコーダも購入した。
雰囲気的には、いまのモデムを使って電話回線を流す音と、
ほぼ一緒の原理といっても良いかもしんない。
実際似たような音が鳴るし・・・
磁気テープ装置とはたぶん別物と思う。
(カセットテープを使う時点で、別物と判断できますが・・・)
ゲームソフトもこれで供給されているものもありますので必要でしたね。
でも、ロード速度は思いっきり遅い。
「あとちょっとで終わるな」
と思っていたらいきなりエラーなんて、まさにマーフィーの法則
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現在、一般的に使われているフロッピーディスクは2HDのものである。
2DDはワープロ機で使われていることが多いので見たことがある人は多いと思う。
実際は、いまあるパソコンのほとんどで扱えるんですけどね。
容量は単純計算で2HDの半分である。
しかし、MSX2のこのドライブは非常にアクセスが遅い。
ゲームをするにもイライラが常につきまとう・・・
当時PC−88やFM−77などのアクセススピードの良さを呪ったものである。
(いまのフロッピーディスクとハードディスクの差はあったかもしんない。)
ただし、遅い原因は、これだけではないが・・・
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ゲームでのアクセス時間増加の原因のひとつ。
なんと最高で64KBしかない。
(VRAMがMSX2で128KBだったかな)
DOSの1/10しかないのである。
これでは、データをどんどん捨てないといけないので、
ディスクのアクセスが増えるのも致し方ない。
元々MSXはコストパフォーマンス機だったので贅沢は敵という考えもありますが・・・
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音源です。はっきし言うとファミコンより良くない。
ゲームソフトメーカーによっては、上手に使うところもあるがやはり寂しい・・・
なにしろ3音までで、音色も大したものは作れないのである。
FM音源がずいぶんと後にROMで登場するがそれまではこれだけ。
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やっと出たとはりきってROMをすぐに購入したがしゃれにならない内容・・・
FM6音なのだが、音色の制限が非常に厳しい。
作成できる音色はなんと1音だけなのである。
残りは最初から用意されている音色(10種類程度)から使うのである。
また、リズムとして用意されている音色の出来も悪い。
PC−88に最初から付いている音源には遠く及ばないというところであろう。
まぁ、8千円程度の定価では仕方がないか・・・
ただ、使い方次第でだいぶ良いものができるようだ。
音源を使うのがうまいメーカーは、これだけの制限にも関わらず良いものを作ってくるのである。
逆にメチャひどいところもあったが・・・
わたしも、アスキーが販売していた音源ツールで数曲のGMを打ってみたことがある。
なお、このROMは後に品薄となり、中古販売で非常に高値が付いた。
ただ、プレミアファミコンソフトのような異常さはなく、
ほとんど定価で買い取ってくれたというくらいである。
MSX TurboRを後に購入したので、不要になったわたしは売っぱらったのはいうまでもない。
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MSXはマイクロソフトが商標を持ち公開されていた互換機ではあるが、
これがいつの間にかアスキー譲渡された。
ただ、何となくアスキーが厄介払いを被った気もしないわけではないが・・・(問題発言か常識か)
ま、結果論かもしれないが。
いまでも仲が良いのはこの辺からのつきあいが大きいのかも。
実際、ビルゲイツの結婚式に呼ばれた日本人はアスキーの西氏(元社長)だけとか・・・
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