水地帯・河川流水の鳥

マガモ

マガモ
写真上 マガモのオス・メス 婚姻色  2002.01.19 東京都
写真左 脂を羽毛に塗って羽づくろいしているオス 2002.05 中部山岳
マガモ
種 名 カモ目/カモ科/マガモ 真鴨 Anas platyrhynchos Mallard
時 期 冬鳥、または留鳥。
形 態 L 590mm 嘴50-56峰mm 翼長240-280mm  尾長82-95mm ふ蹠40-44mm.
    雌雄異色。夏冬異色。
    オスは、嘴が黄色。 頭と白色の頸輪から上部は緑色の金属光沢があり、光線の角度によっては青紫色に見える。
    
胸は紫栗色で、上面・下面は灰色、背下黒色。尾筒は黒色で先端が巻き上がる。 翼鏡は青紫色で前後に白線がある。
    尾羽は白く、足は赤橙色。
    メスは、全体に褐色。嘴上嘴が黒色く、周辺は橙色。 頭頂と過眼線は黒い。 尾羽の両端は白く、中央部は汚白色。
    鳴き声:「ゲェゲェゲェ」 
生   態
分 布 全北区。
    ユーラシア大陸と北アメリカ大陸に繁殖分布し、冬、両大陸南部やアフリカ大陸北部、東南アジアに渡って越冬する。
    日本では冬鳥として全土に渡来し、北海道、本州各地に繁殖記録がある。本州中部山岳地帯では多数が居づいており、
    渡りをすることなく、例年、繁殖する。

生息地 冬は河川、湖沼、ダム湖、沿岸の海上、入り江などいろいろな水系。 特に内陸の水系で見られる。
    繁殖地では、淡水系で水際に草・やぶ・・・などが多いところ。
採 食 雑食性。 植物食が主。 越冬地では狩猟に脅え、夜行性。
    湿地や水田を歩きながら水草の葉、茎、種子などを拾って食べたり、水面に浮いて嘴を水平にし、水の中の浮遊物を
    こしとって食べたり、浅い水域では逆立ちをして、首・上半身を水中に入れ、水底の水草を採食する。
    潜水はしない。

繁 殖 繁殖期は、4-8月。 一夫一妻。 つがいで分散する。 つがい関係は抱卵期に解消する。
    つがい形成: 春から秋、越冬地で行われる。
    巣づくり: メスのみで行う。水辺の草地・藪下の浅い窪みに草の葉などを敷き、皿形の巣をつくり、
    メスの胸、腹の綿毛を敷いて産座をつくる。
    産卵: 1巣卵数、6-12個。
    抱卵: メスのみが28-29日間、抱卵する。 孵化した雛は早成性の離巣性。
    育雛:メスのみが子育てをし、雛は生後、50-60日ほどで親元を離れる。

    日中、水面の広さに応じて群れの大小ができる。 ワシ・タカなどの天敵が飛ぶと、池や湖沼の真ん中に集まり、
    集団防衛する。

マガモの求愛のディスプレイ

10月から翌年3月ごろまで、グループディスプレイをする。
2-10羽ほどのオスが、1-2羽のメスの周りを泳ぎ回り、
嘴で水を掛けるしぐさをした後、頭を上げ、上げた頭を急に縮めたり、尻を上げるディスプレイをする。 2002.01.19

マガモ
写真左 上では求愛のグループディスプレイが見られ、
    下ではそそのかしディスプレイが見らる。

メスが長く伸ばした首を水面につけ、泳いで前進する。

2002.01.19 東京都
マガモの卵

産卵期は、4月下樹下〜7月上旬。
産卵数は、6〜12卵。
卵の色は、淡い緑褐色で無斑。
大きさは、長径57mm、短径41mm
孵化日数、約28-29日間。

子育ては母親が行う
本州中部山岳地帯、標高1500メートルには、渡りをしないマガモがおり、例年、多数の個体が繁殖している。 2002.5・6月
真鴨
マガモの採食

浅い水域では逆立ちをして、首・上半身を水中に入れ、
水底の水草を採食する。


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