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水鳥の種別・INDEX
鳥類の横顔写真だけでなく、
鳥たちの生活を撮影、解説。

水鳥の生息地別・INDEX
鳥類の全身、骨格構造・名称、
動物地理区など


ツル目/ツル科/
準絶滅危惧種・特別天然記念物
タンチョウの生態
採食、ディスプレイ


カイツブリ目/カイツブリ科
カイツブリの生態
カンムリカイツブリ
ハジロカイツブリ


ペリカン目/ウ科
カワウ
ウはナゼ 羽を広げてる?
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カワウの鳴き交わし


コウノトリ目/サギ科
アオサギ
日本では最大のサギ
ゴイサギ
幼鳥(ホシゴイ)と成鳥..
ダイサギ
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コサギ
ザリガニをとる...黄色い指


ツル目/クイナ科
バン・オオバン
草を食べているバン


カモ目/カモ科
準絶滅危惧種 マガン
日の出と共に一斉飛び立ち

 絶滅危惧種 シジュウカラガン、
 
絶滅危惧種 ヒシクイ、
 ハクガン、ハイイロガン、
 インドガン


絶滅危惧種 アカツクシガモ
珍しいカモ アカハシハジロ
アメリカヒドリ
オシドリ
寄り添う...オシドリ夫婦
 
上高地の オシドリ マガモ
オナガガモ
特徴は尾が長い
  キンクロハジロ
目が金色で羽白・潜水ガモ
コガモ
子供のカモではない
カモの求愛ディスプレイ 反り縮み
 スズガモ
 10万羽の一斉飛び立ち・潜水ガモ
絶滅危惧種 ツクシガモ
ハシビロガモ
くちばしの幅が広い
ヒドリガモ
群で飛翔
ヒドリガモ×アメリカヒドリ
・カモ類の交雑
ホシハジロ
目が赤い・潜水ガモ
マガモ
頭のグリーンがキレイ
「渡り」をしないマガモ

珍しいカモ クビワアカツクシガモ
珍しいカモ シロガシラツクシガモ
珍しいカモ ベンバシガモ
珍しいカモ
ホオジロオナガガモ

ハクチョウ(白鳥)
オオハクチョウと
  コハクチョウの見分け方

最上川のハクチョウ


チドリ目/チドリ科
コチドリ
金色のアイリング
留 イカルチドリ
シロチドリ
シロチドリの採食
ダイゼン
夏羽と冬羽
ハジロコチドリ
メダイチドリ
旅鳥のエネルギー補給


チドリ目/シギ科
絶滅危惧種 アカアシシギ
アオアシシギ
オオソリハシシギ
くちばしを刺しこんで...
稀な旅鳥 オオハシシギ
水浴び・羽ばたき
オグロシギ
エサを上手にとっています
キアシシギ
キョウジョシギ
キョウジョシギは力持ち
貝をめぐっての争奪戦
ソリハシシギ
ダイシャクシギ
群と飛翔
チュウシャクシギ
トウネン
ハマシギと大きさくらべ
ハマシギ
群で飛翔する
 谷津干潟と三番瀬間を往き来
絶滅危惧種 ホウロクシギ
絶滅危惧種 ヘラシギ
かわいいミユビシギ


チドリ目/セイタカシギ科
絶滅危惧種  セイタカシギ
水辺の貴婦人 24羽の群
踊るセイタカシギ 交尾


チドリ目/カモメ科
絶滅危惧種 コアジサシ
三番瀬で多く観られる
ユリカモメ
東京都の鳥 ユリカモメ
絶滅危惧種 ズグロカモメ

海鳥・ウミネコの子育て


チドリ目/ミヤコドリ科
ミヤコドリ
このミヤコドリは極東で
  わずかに生息するだけ

三番瀬へ57羽も飛来


キセキレイの子育て


インターネット版
  シギ・チドリ展
シギ と チドリ の違い
 自然環境保全・干潟保全
シギ・チドリの生活について
渡り鳥、中継地、繁殖地、
  越冬地、換羽...

羽毛の違い
くちばしの長さの違い
くちばしの形状の違い
鳥には歯があるの?
脚の長さの違い
エサのとりかたの違い
頭のかき方の違い
何を食べているの?
シギ・チドリを守る..
干潟の重要性
日米ハマシギ調査
自然環境保全・干潟保全

ラムサール条約登録湿地 谷津干潟
三番瀬(Sanbanze)と 谷察 水鳥.

オオハシシギ
ヘラシギ 2002. 09. 11 三番瀬

  谷津干潟と三番瀬

谷津干潟は千葉県習志野市。北緯35° 東経140°に位置し、全周囲が埋立地。
干潟の周囲は4km未満。 面積は40ha

谷津干潟は東京湾から約200メートルも内陸部にあり、海に全く面していません。
その干潟は、2つの細い川で東京湾へ つながっているだけ。
そのため谷津干潟の干潮・満潮の時間は、東京湾より、およそ1-2時間遅れ。

谷津干潟といっても、東京湾に面した三番瀬と隣接していた当時は干潟でした。
現在、埋め立て地の中に置かれた谷津干潟はプール状ですが、
1993年、ラムサール条約登録湿地となりました。
その正式名称は、
特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約で、
1971年、イランの都市 ラムサール = RAMSAR において締結されたことから
ラムサール条約といいます。

ラムサール条約登録湿地

登録年月
登  録  湿  地  名
都道府県
面積 (ha)
1980. 6
 釧路湿原(クシロシツゲン)
北海道
7,863
1985. 9
 伊豆沼・内沼(イズヌマ・ウチヌマ)
宮城県
559
1989. 7
 クッチャロ湖(クッチャロコ)
北海道
1,607
1991.12
 ウトナイ湖(ウトナイコ)
北海道
510
1993. 6
 霧多布湿原(キリタップシツゲン)
北海道
2,504
1993. 6
 厚岸湖・別寒辺牛湿原(アッケシコ・ベカンベウシシツゲン)
北海道
4,896
1993. 6
 谷津干潟(ヤツヒガタ)
千葉県
40
1993. 6
 片野鴨池(カタノカモイケ)
石川県
10
1993. 6
 琵琶湖(ビワコ)
滋賀県
65,602
1996. 6
 佐潟(サカタ)
新潟県
76
1999. 5
 漫湖(マンコ)
沖縄県
58
2001.11
 宮島沼(ミヤジマヌマ)
北海道
41
2001.11
 藤前干潟(フジマエヒガタ)
愛知県
323
2005.11
 サロベツ原野
北海道
2560
2005.11
 濤沸湖(トウフツコ)
北海道
900
2005.11
 野付半島・野付湾(ノヅケハントウ・ノヅケワン)
北海道
6,053
2005.11
 風蓮湖・春国岱(フウレンコ・シュンクニタイ)
北海道
6,139
2005.11
 阿寒湖(アカンコ)
北海道
1,318
2005.11
 雨竜沼湿原(ウリュウヌマシツゲン)
北海道
624
2005.11
 仏沼
青森県
222
2005.11
 蕪栗沼(カブクリヌマ)・周辺水田
宮城県
423
2005.11
 尾瀬(オゼ)
福島・群馬・新潟県
8,711
2005.11
 奥日光の湿原
栃木県
260
2005.11
 三方五湖(ミカタゴコ)
福井県
1,110
2005.11
 串本沿岸海域(クシモトエンガンカイイキ)
和歌山県
574
2005.11
 中海
鳥取・島根県
8,043
2005.11
 宍道湖(シンジコ)
島根県
7,652
2005.11
 秋吉台地下水系(アキヨシダイチカスイケイ)
山口県
563
2005.11
 くじゅう坊ガツル・タデ原湿原
大分県
91
2005.11
 藺牟田池(イムタイケ)
鹿児島県
153
2005.11
 屋久島永田浜(ヤクシマナガタハマ)
鹿児島県
10
2005.11
 慶良間諸島海域(ケラマショトウカイイキ)
沖縄県
353
2005.11
 名蔵アンパル(ナグラ・アンパル)
沖縄県
157


一方、三番瀬は東京湾の北部。
船橋市(北緯 35°東経139°)と市川市沖に広がる干潟や浅場は、約 1,600ha。

三番瀬には、干潮・満潮に関係なく干潟、浅瀬があるので、
鳥たちは谷津干潟から三番瀬の干潟・浅瀬へ飛翔して採餌、休息をしています。
波が打ち寄せる砂浜に立つことができるので、鳥の脚も観察しやすい。
水平線の上に広がる大空... 晴れた日には房総半島や富士山を眺められ、
また、年間の漁場、春は潮干狩り場(アサリ漁師は質が良くないので食べないという)、
人と水鳥が共生・共存しています。

海に面している三番瀬は潮の循環が良いので、
底生生物(ゴカイをはじめ、カニ、魚、貝類...など)が多く、
底生生物による自然浄化高機能が東京湾の水質浄化に役だっています。
干潟の生き物が多く生息していることは、水辺の鳥が採食にも好都合です。

三番瀬で多種多様な水鳥を観察できる訳は、三番瀬や谷津干潟以外は埋め立たてられ、
他の干潟へ降りられなくなった多くの水鳥類が、ここにやって来るからです。
中でも特に、シギ・チドリ、カモ類を多く観察できることで知られています。

シベリア、アラスカ、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド.....など、
北の国と南の国を行き来する渡り鳥(旅鳥)にとって、
三番瀬は大変重要な中継地(立ち寄る場所)となっています。

南の国から日本へ子育てのためにやって来る...『夏鳥』
北の国から日本へ越冬のためにやって来る...
『冬鳥』
北半球の繁殖地と南半球の越冬地の間を行き来し、春と秋、日本へ立ち寄る...
『旅鳥』
そして、四季を通して観ることが可能な...
『留鳥』など、
年間をとおして、たくさんの野鳥と出あえて、楽しめる三番瀬です。

地球規模で渡りをする鳥たちにとっては、三番瀬も、谷津も共有地なのです。
ラムサール条約登録湿地の谷津湿地へ飛翔する鳥が減少して国際的な恥にならないよう、
三番瀬のかけがえのない自然、残された干潟の谷津、その保全が重要です。

私たちは三番瀬が「鳥獣保護区」になることを願うと共に、その利用にあたって・・・

撮影、観察は遠くから・・・
  人が鳥たちに接近すれば、鳥は人におびえて飛び立ちます。観察も撮影もできません。

出たゴミは、責任を持って持ち帰る。 ビニール袋を風で飛ばさない。
  ゴミを残すと砂浜・干潟・海が汚れたり、カラスが集まります。
   また、風で飛んで海洋へ流れ出たビニールぶくろを、クラゲと間違えて食べたウミガメが死んでいます。

ペットを連れて行かないで! こちらをごらんください
  ペット(犬・ネコ)が鳥を追いかけて飛び去りました・・・鳥にストレスを与えます。
  飛来してきた鳥は、ペットが干潟にいることで、おびえて干潟におりず飛び去ります。
  ペットの病原菌が、免疫を持たない野生の鳥に感染(例として、雷鳥に感染)する場合もあります。
  日本各地から船橋海浜公園・三番瀬へ観察に来た方々が、鳥を飛び立たせたペットにガッカリしています。

生物の生息地である干潟の保全は、水質・護岸の保全だけではない。 
ペットに脅えないなど、生物が安心して棲める環境にしてゆくことも重要なことです。

三番瀬はスズガモ(10万羽)、コアジサシ、ミヤコドリ、シギ・チドリ類など、
日本有数の渡来地で、年間を通して多くの「渡り鳥」の楽園です。
三番瀬は地球規模で渡りをする鳥にとっては共有地なのです。
人、自然に優しい三番瀬を次世代の子孫に遺そう!!!

谷津湿地で1994年の1年間に確認された野鳥の種類は約100種。
三番瀬で1994〜1999年に確認された野鳥の種類は約170種。

シギ・チドリ展 インターネット版
シギ(鷸)と チドリ(千鳥)の違い 自然環境保全・干潟保全

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三番瀬・千葉県船橋三番瀬海浜公園(東京湾)、谷津干潟自然観察センター、行徳野鳥観察舎、
葛西臨海公園、井の頭公園、不忍池、伊豆沼、八戸市、中部山岳、最上川、酒田市、
... など各地で、水鳥の自然観察

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