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酒田市は、北緯 38度54.3分、東経 139度50.8分に位置し、日本海に面しています。 有名な芭蕉の句「五月雨を集めて早し最上川」 その最上川は、山形県と福島県境にある西吾妻山(標高2,035m)を源流として山形県の各盆地を北上し、 新庄市付近で流れを西に変えて最上渓谷を流れ、広大な庄内平野を経て酒田市で日本海に注ぐ全長229km。 流域面積7,040平方km、全国7位。 日本三大急流のひとつ。 冬、最上川河口から両羽橋付近には、シベリアから渡来したコハクチョウ・オオハクチョウが約9,000羽。 1966年(昭和41年)白鳥の渡来数7羽でしたが、地元の学生さんたちが川岸に白鳥が採食するマコモを 白鳥たちは朝、6時半頃から塒(ねぐら)の最上川を飛び立ち、採食するために庄内平野へ向かいます。 |
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最上川右岸で休息しているハクチョウの群。 川には中州があり、中州の両側がハクチョウの塒(ねぐら)になっています。 両羽端付近、朝6時頃
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最上川の最も河口に近い出羽大橋付近で休息しているハクチョウ群。 ハクチョウの群は1km以上に及んで休息しています。 朝7時頃
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朝、6時半ごろ、第一陣が餌場の庄内平野へ飛び立つ。 飛び立つときは、揚力を得るために風に向かって水面を足で強く蹴り、10メートルほど助走して飛行します。 |
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番(つがい)で飛ぶ個体、親子の家族単位で飛ぶ個体、成鳥だけの小さい群などが、時速70kmで飛び立ちます。
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飛行高度は、水面すれすれを飛び続ける個体群、高度を上げて高く飛ぶ個体群など、優雅な飛翔が見られます。
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朝、7時を過ぎると飛びたちのピークを迎えます。 対岸は左岸。
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水を蹴って助走している個体と、飛んできた群。
合流することもあります。 7時半頃 |
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風に向い、強く水を蹴って助走
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ハクチョウは標準蹼型で、蹼膜(水かき)の幅は145mm
オオハクチョウは、体重約8-12kg。助走するために大きな水かきが必要 |
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川を滑走路として飛び立ったハクチョウたちは、上空で旋回して目的地へ飛ぶ集団、あるいは一直線に目的地へ行く集団が見られます。 朝、8時頃。 | |||||||||
水かきをたたみながら上昇してゆく。
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月山(標高1,984m)の方向へ進路をとった幼鳥を含む家族群。
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日の出より高く、早朝の飛び立ち。
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7時から8時の間、思い思いに四方八方へ飛んで行く。
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これは遅い飛び立ちで、9時近くに最終の群が庄内平野へ向かった。
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最上川を飛び立ち、鳥海山(標高2,236m)出羽富士をバックに庄内平野で採食している白鳥たち。 10数km離れた採食場にも飛行します。
コハクチョウもオオハクチョウも10時までには採餌場の田圃へ飛来してきます。コハクチョウは夕方まで一日中、落ち穂などを採食しますが、 オオハクチョウは15時頃まで落ち穂などを採食し、コハクチョウより一足先に塒(ねぐら)へ飛び立ちます。 10時半頃 |
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写真は日中の「最上川スワンパーク」、数万羽のカモ類と20羽ほどのハクチョウ。 ここでは餌付けをしているため、オナガガモを筆頭にキンクロハジロ、ホシハジロ、マガモなど数万羽のカモ類と、ウミネコ、ユリカモメなどが集結。 朝、ハクチョウが採食のために飛び立った後、ここに残っているハクチョウは20羽ほど、「酒田市最上川には野生のハクチョウが多い」ことに感動。 感動したもう一つは、庄内平野でハクチョウ自身が採食できる餌の豊富さです。 人からもらう餌より旨い庄内米の落ち穂があるためでしょうか。 居残り組のハクチョウは、体調が良くないか、無精して人に餌をねだっているのかも知れません。 |
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オオハクチョウ
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コハクチョウ
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オオハクチョウ・コハクチョウの形態、生態についてはこちら。
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