水かきの種類
水かきは,鳥が泳ぐために発達し,船のスクリューのように推進力を得る役目をし,
また,ハクチョウのような大型の鳥は,着水時にブレーキの役目もします。

水かきの種類・・・  蹼足(ぼくそく)と弁足(べんそく)
カモ目,アビ目,ミズナギドリ目,カモメ科,ウミスズメ科,ペリカン目には,
趾(あしゆび)と趾の間に蹼膜(ぼくまく)=水かきが張った蹼足があり,
カイツブリ目,オオバン属,ヒレアシ科,ヒレアシシギ科には,各趾が木の葉状の弁膜になった弁足があります。

標準蹼型
第2趾,第3趾,第4趾の間に蹼膜が張った蹼足で,カモ目,アビ目,ミズナギドリ目,カモメ科,ウミスズメ科に見られます。
全蹼型
体が大きいペリカン目は,第1趾から第4趾まで全ての趾に蹼膜が張った蹼足です。
弁足
各趾が木の葉状の弁膜になっており,水かきの役目をし,カイツブリ目,オオバン属,ヒレアシ科,ヒレアシシギ科に見られます。
半蹼型
半蹼型は,膜が趾の半分以下で,コサギ,
セイタカシギ,ハジロコチドリなどに見られます。
蹼足と弁足は泳ぐとき,足の動かしかたが違う
蹼足をもつ鳥の泳ぎ方

水中で交互に足を前後に動かして泳ぎます。
足が最前方にきたとき,全部の趾を伸ばし広げて膜の面積を最大にし,
後へ蹴って前進します。
その脚を前に戻すときは,水の抵抗を減らすため,全部の趾を接して
膜をたたんで閉じます。

歩くときも膜をたたんで前方に出し,着地寸前で水かきを開きます。
弁足をもつ鳥の泳ぎ方
脚を前方に戻す寸前で,
ひねって弁膜の向きをかえ、
水抵抗を少なくする
脚を後方へ蹴るとき,
弁足の面積を最大にする
後方についている脚
水中で交互に足を前後するのは蹼足と共通ですが,
弁足は蹼足のように水かきの面積を変えられません。

脚が最前方にきたとき,弁足の面積を最大にし,後へ蹴って前進します。
その脚を前に戻すときは,水の抵抗を減らすため,
戻す寸前で、脚を90度ひねり,弁膜を体と平行にします。

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