三番瀬(Sanbanze)  内陸水面・湖沼静止水面の鳥

スズガモ 潜水ガモ・海ガモ

スズガモ
写真左 オス冬羽  写真上 メス冬羽  2002.02.24 三番瀬
スズガモ
種 名 カモ目/カモ科/スズガモ 鈴鴨 Aythya marila Greater Scaup
時 期 冬鳥。
形 態 L 450mm 嘴峰39-46mm 翼長201-220mm  尾長50-60mm ふ蹠38-44mm.
    雌雄異色。夏冬異色。
    オスは、頭部から胸まで黒く、頭部には緑色の光沢があり、光線具合で紫色にも見える。
    上面は白く、黒色の波状斑がある。 腹は白く、脇腹には淡い黒色の波状斑がある。 腰と尾筒上下は黒い。
    嘴は青灰色で、先端は黒色。 光彩は黄色。 似ているキンクロハジロの頭部は、紫色の光沢があ。
    メスは、頭部が黒茶色で、顔の全面が白い。 上面は灰色で、胸から脇腹は褐色。尾筒上下は黒い。
    鳴き声:「げー」「ガー」
生  態
分 布 全北区。
    ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の高緯度地方で繁殖し、両大陸の中・低緯度地方に渡って越冬する。
    日本では、全土に渡来する。

生息地 大きい湖沼、河川、内湾、干潟などに生息し、沿岸の大きい内湾、河口部に多く、数百から数千の大群になる。
    繁殖地では、ツンドラや森林ツンドラの中栄養的な池の多い湿地帯で生息する。
採 食 夕方、海へ行き、水に潜って採食する。
    雑食性。 水底の巻き貝、二枚貝などの動物を主として食べる。ほかに海草も食べる。

繁 殖 繁殖期は、5-7月。 一夫一妻。 つがいは抱卵期に解消する。
    巣づくり: メスが枯れ草などを巣材にし、草地の地上に巣をつくる。その後、メスの綿毛を巣に敷き、産座をつくる。
    産卵: 1巣卵数、6-11個。
    抱卵: メスのみで26-28日間、抱卵する。
    育雛: 孵化した雛をメスが育てる。 雛は生後40-45日経つと独立し、若鳥の集団となる。

    求愛ディスプレイ: グループディスプレイで、頭部を背の後方に振り上げるポーズをする。
スズガモの群

毎年、三番瀬で約10万羽 のスズガモが越冬します(日中は、内湾河口付近で休息)。
日本中のスズガモの三分の一が、三番瀬に集まります。 2001.11.04

潮の流れに乗って休息中のスズガモもいっしょに流されるため、
先頭と最後尾とが、潮の流れる速さに応じて、入れ替わりを繰り返す。
空が夕日に染まる頃、休息していた海上を飛びたち、スズガモたちの食事タイム。
夜通し採食し、夜が明けると再び、戻って休息をする。
スズガモ動画
空が暗くなるほど、スズガモの一斉飛びたち
10万羽..... 壮観  2001.11.04
日中は、水浴び、羽づくろい、休息 2002.02.24
尾羽の付け根にある尾脂腺から出る脂を嘴でとり、羽毛に塗りつける。 脂が水をはじいて羽毛が濡れないようにするため、羽毛を手入れする。
成鳥メス

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