内陸水地帯・湖沼静止水面の鳥

カリガネ

種 名 カモ目/カモ科/カリガネ 雁
    Anser erythropus Lesser White-fronted Goose

時 期 希な冬鳥。
形 態 L 580mm
    嘴峰30-45mm 翼長340-390mm
    尾長95-109mm ふ蹠58-62mm.
    雌雄同色。
    前額は白く、黄色いアイリングがある。
生   態
分 布 旧北区分布型。
    ユーラシア大陸の高緯度地方、北極圏で繁殖し、
    同大陸の南部に渡って越冬する。
    日本では、マガンの群に1-2羽混じる程度。
生息地 湖沼、潟湖、水田、湿地などに生息し、
    繁殖地では、山麓地帯のツンドラ、ガレ場、
    河川沿い、水辺の林沿いなどに営巣する。
採 食 植物質食。主に落ち穂などを採食する。
繁 殖 一夫一妻。
    抱卵: メスのみで抱卵する。
    育雛: 雌雄で育雛をする。
カリガネ


シジュウカラガン 絶滅危惧1A類 (CR)

種 名 カモ目/カモ科/Branta canadensis leucopareia
    Lesser Canada Goose

時 期 ごく希な迷鳥。
形 態 L 670mm
    嘴峰32-43mm 翼長390-429mm
    尾長132-147mm ふ蹠69-80mm.
    雌雄同色。
    頸から上は黒く、前頸は三角の形に白い。
    背は灰褐色。腰と尾羽は黒く、上尾筒の側面と、
    先端、下尾筒は白い。 胸から下面は灰褐色。
生   態
分 布 新北区分布型。アメリカ大陸に広く分布する。
    同大陸の西部で越冬する。
    日本は分布地から離れているため、ごく希な迷鳥。
    1-2羽見られる程度。
生息地 海岸の干潟、湖沼などで生息する。
採 食 植物質食を採食する。
シジュウカラガン


ハイイロガン

種 名 カモ目/カモ科/Anser anser Greylag Goose
時 期 ごく希な冬鳥。
形 態 L 840mm
    嘴峰53-76mm 翼長398-482mm
    尾長130-160mm ふ蹠66-87mm.
    雌雄同色。
    嘴の基部に白い帯がある。
    下面は灰色で胸・腹に褐色の不規則な横斑がある。
    嘴と脚は、淡いピンク色。
生   態
分 布 旧北区分布型。ユーラシア大陸の中緯度地方に
    分布し、冬は同大陸の南部から北アフリカに渡る。
    日本は分布地から離れているため、ごく希な冬鳥。
生息地 湖沼、湿地、ヨシ原、水田などで他のガンの群に
    混じって見られる程度。
    繁殖地では、ツンドラ地帯から山岳地の湖沼まで
    生息する。
採 食 落ち穂、水草の葉・根などの植物質食を採食する。
繁 殖 繁殖期は、4-6月。 一夫一妻。
    巣づくり: 地上の草むらに巣をつくる。
    抱卵: メスのみで抱卵する。
    育雛: 雌雄で子育てをする。
    家族の結びつきは強い。
ハイイロガン


ハクガン 絶滅危惧種・情報不足 (DD)

種 名 カモ目/カモ科/Anser caerulescens
    
Snow Goose
時 期 ごく希な冬鳥。
形 態 L 670mm
    嘴峰50-61mm 翼長380-460mm
    尾長115-140mm ふ蹠78-91mm.
    雌雄同色。
    
成長は全体が白色で、初列風切羽が黒い。
    嘴は、ピンク色で、先端が淡いピンク色。
    脚は、暗いピンク色。 頸は短い。
生   態
分 布 新北区分布型。北アメリカ大陸の北極圏で繁殖し、
    冬は同大陸の南部に渡って越冬する。
    日本は分布地から離れているため、ごく希な冬鳥。
    1900年頃までは東京湾に大群が渡来していた。
生息地 湖沼、沼沢地などで他のガンに混じって見られる。
    
繁殖地では、小さな灌木の多いツンドラ地帯で
    繁殖する。
採 食 落ち穂、水草の葉・根などの植物質食を採食する。

    北アメリカでは数百羽、数何千羽の群をつくる。
ハクガン


ヒシクイ 絶滅危惧2類 (VU)

種 名 カモ目/カモ科/Anser fabalis Bean Goose
時 期 冬鳥。北海道、本州北部では旅鳥。
形 態 L 850mm
    嘴峰60-75mm 翼長440-520mm
    尾長125-170mm ふ蹠64-99mm.
    雌雄同色。 日本に渡来するガンで最大。
    頭・頸部が黄褐色。背は黒褐色で羽縁は汚白色。

    上尾筒の側面・先端は白い。胸から下面は白く、
    脇は暗褐色で羽縁は汚白色。
    嘴は黒く、先端近くが橙色。脚は橙色。
生   態
分 布 旧北区。
    ユーラシア大陸の高緯度地方に繁殖分布し、
    冬は同大陸の南部に渡って越冬する。
    日本では本州中部地方以北に冬鳥として渡来する。
    主に東北地方、北陸地方で越冬する。
生息地 冬は、低地の湖沼、湿地、水田などに生息し、
    
繁殖地では、針葉樹林帯の水辺からツンドラ地帯の
    湿原まで生息する。
採 食 落ち穂、水草の葉・根などの植物質食を採食する。
    ヒシクイの名のとおり、ヒシの実を食べる。
ヒシクイ
繁 殖 繁殖期は、5-7月。 一夫一妻。 つがいで分散する。
    巣づくり: メスがほとんど巣をつくる。 樹木の根元などの地上の窪みに地衣類、コケ、枝・葉を敷いて皿形の巣をつくる。
          メスが自分の綿羽を巣に敷いて産座をつくる。
    産卵: 1巣卵数、4-6個。
    抱卵: メスのみが抱卵する。 27-29日ほどで孵化する。 雛は早成性の離巣性。
    育雛: 雌雄で子育てをする。 生後、40日ほどで飛べるようになる。

    幼鳥を連れた家族群は、秋から冬、越冬地で大群に混じって越冬する。
    大群の中で小さな群同士の争いが生じると、威嚇のディスプレイをする。
    戦いに勝つと、誇らしげなディスプレイをして鳴く。
絶滅指標 準絶滅危惧2類 (VU)


インドガン

種 名 カモ目/カモ科/インドガン
時 期 迷鳥
形 態 L 760mm 雌雄同色。
    頭、顔は白く、頸側に白線となってつながる。
    後頭に2本の黒帯がある。
    頸、胸から下面は灰褐色で、上面は淡い灰褐色。

生   態
分 布 東洋区。
    インド地方に分布する。
    日本では迷鳥として渡来した記録がある。
生息地 湿原、河川、湿地などに生息する。
採 食 草の葉・根・種子などの植物質食を採食する。
    日中は休息し、夜間、湿原などを歩いて採食する。

    幼鳥を連れた家族群が集まって大群をつくる
インドガン

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