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魔の聖域 グインサーガ76
魔の聖域
―THE BETHEL OF BELIAL―

グインを王に迎え、安泰を約束されたかのようなケイロニアだったが、パロの政変、ゴーラの動乱とその周囲は決して安らかではなかった。

そしてパロ。白亜の塔に幽閉されていたリンダの元を、国王レムスが訪れる。
レムスに案内されるままにクリスタルパレスに赴いたリンダが目にしたものは、怪物の頭をもつ官僚たちが跋扈する魔宮と、ミイラのようにやせ劣り、生ける屍と化したままベッドに横たわる王妃アルミナの姿だった。
さらに、もうひとつの天蓋付きのベッド。ベッドのカーテンを開くレムス。
そこにはただ闇が渦巻き、ひとつの「眼」が輝いていた。それこそレムスとアルミナの息子、パロの新王子アモンの姿だった。

驚愕するリンダが次に目にしたものは、国王派聖騎士団とナリス派騎士団の戦闘と、ジェニュアを脱出し、血路を切り開こうとするナリスの護衛騎士団だった。
そんな中、戦場にひとつの声が響き渡る。
「ナリス陛下、御自害!」

■■■

ゴーラの首都はいつのまにかイシュタールって名前がついていた・・・

んで、アルミナが化け物になってしまった。なんかレムスはもう救われないのかもって感じ。
聖王レムス、「第三次神聖パロ王国の中興の祖」ってのはどうなってしまうんだろう?
んで、ナリス、死んではいないだろうなぁ。
ナリスの乗っていたはずの馬車がいつのまにか2台になっているし、大きい馬車と小さい馬車って・・・
本文中では、大きい方を「明らかに御座馬車と思ってよさそうだ(P.271)」なんて言ってるけど胡散臭いって。
影武者がどうのって75巻でヨナが進言していたしね。さすがに今回は仮死状態は使わないか・・・?

「と、そのとき」で終わった今回。
そのとき起こったのは何だ?ヴァレリウスでも現れるのか?スカール軍がまたもやどこからか現れるのか?
まさかグインが黒竜騎士団率いて現れるか?

34巻「愛の嵐」アウレリアスとナリスの決闘を前にしたリンダの予言(P.195)
「なんというおびただしい血の海が世界をおおいつくしているのだろう。この血の色、これが世界を変えてしまう。東北、そう、東北から流れてくる血の津波と、ここから生まれる血潮の潮流が、まん中でぶつかりあうとき世界の歴史は方向をかえる。ああ―北にわずかに星がまたたいているけれど(中略)
来て!―北の王よ、早くこのいまわしい血の潮を、あなたの白い血で払って!・・・(中略)
―ああ、あたしの足に血の海がとどくわ。もうくるぶしまで―来たわ、来たわ!北の王よ、助けて!私はここよ、世界の心は、ここよ。アウラは、ここにいるのよ―!」

この予言がここでいきてくるとはなかなか感慨深い。

でもね、アレだねぇ、グインサーガ、なんかつまんないぞ(^^;;)・・・ってゆうと語弊があるなぁ・・・つまらないんじゃないんだけど、なんてゆうんだろう、今回の読んでもアルミナの変化は驚愕だし、リンダの予言の伏線張りは感動だよ。んでも歴史の流れってゆうか、大国の興亡ってゆうか、壮大な戦記とゆうか、そんなのが感じられないんだよねぇ。大袈裟な単語と扇情的な文章で雰囲気作ってるだけというか。
パロがどうなる?中原はどうなる?ってゆうのはないね、なんか。まぁ、ナリスはいつ死ぬんだろう?ぐらい。
物語にリアルさがないってゆうか。
いや、まぁ小説だから、フィクションだからって言われればそれまでだけど、なんか世界の距離感とか時間の流れとかが曖昧なんだよねぇ。全体的にノリだけなんだよなぁ・・・
もし誰かに「あ、グインサーガ読んでるんだ?おもしろいの?」って聞かれたらなんて答えようかなぁ。
「うーん、先は気になるけど・・・」とかなんとか?

2000/12/11更新