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ボルボロスの追跡 グインサーガ106
ボルボロスの追跡
―BEYOND BOLBOROS―

フロリーとスーティは安全の地を求めてグインとともにパロへ、リギアはアストリアスの追っ手から逃げ切るまでグインを補佐するために旅に加わることになった。一行はパロへ向かうが、追っ手の気配を感じたグインは、リギアに先導させて皆を安全な場所まで行かせると、木を切り倒して山道を防ぎ、追ってくる光団を待ち伏せする。光団が通れなくなっている山道で右往左往している間に、アストリアスを急襲、彼を捕らえる。そして、ケイロニアは光団に敵対しないことを条件にガウシュの村、そしてフロリー親子から手を引くことを約束させるのだった。ってゆうか半ば貴様の命と引き換えにって感じだったけど。
戻ってきたリギアに連れられ、マリウスたちを隠した小屋へ向かうと、彼らの姿はなく、何者かに連れ去られたようだった。
グインは光団に先日入団したばかりのユエルスたちの動向を怪しむが、アストリアスに確認させると彼らの姿はなく、案の定、ユエルスたちは反ゴーラ勢力の動向を探るスパイだった。彼らは、フロリーとスーティという予想外の存在を知り、ゴーラ王イシュトヴァーンの元へ連れ去るべく誘拐したのだ。
グインは(今度は)ケイロニアがアストリアスをバックアップすることを条件に、光団の協力を得、マリウスとフロリー親子の行方を探る。
ゴーラの勢力圏にあるボルボロス砦でユエルス一味を発見したグインは、後をつけ、マリウスたちを発見。悪いやつらをバッタバッタとなぎ倒し、かわいいスーティの救出に成功。馬車もゲットできて良かった良かった。次はクムに行くぞ、おー。

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結果論ではあるけれど、マリウスたちを先に行かせなければよかったね。そんな遠くなくてもその辺に隠れさせておいて、リギアに守らせておき、グインは本編にあるように一人で光団を襲ってアストリアスをとっ捕まえて交渉してくれば話は終わりだった。グインから離れたから誘拐されちゃったわけだ。
んでもマリウスをさらったのはさすがにグラチウスじゃなかったよ。マリウスがやたらと誘拐されていることに変わりはないけど。
ってゆうかさ、ユエルスたちはなんでマリウスたちが隠れている小屋がわかったんだろう・・・・・・。グインが光団が近づいてくるのを察知して、木とか切り倒しているうちにリギアはマリウスたちを連れて遠く離れる。それについていったってこと? だとしたら、光団よりも先にグインたちを見つけ出して監視していたってことだよね。グインはかなり早くから光団に気づいていたけど、ユエルスたちには気づかなかったってこと? えー、ホントかよー。ってゆうかさ、グインが山道の先で木こりやっているのに、それに気づかない光団ってどうなの? 逆に言えば、そんなに離れている光団に気づくグインってどうなの?
んで、グインはどこまでアストリアスをバックアップするのだろう。ケイロニアに戻ったグインが言う。
グイン「ケイロニア王は光団を応援します」
アキレウス「うん、でもウチは内政不干渉ってことでよろしく」
グイン「まじですか。うーん、困ったな。・・・・・・ゼノン、アストリアスに伝えてくれ。お前との約束の記憶は喪失した」
みたいな。
あとね、中原地図にそろそろイシュタールの名前を載せてはどうだろう。

■p.18、パロの情勢についてリギア
「いまのパロには・・・・・・宰相までもが国もとをあけて、まったく武将も頼りになる重臣もまともにおらぬ、という状態ではないでしょうか。リンダさまもさぞかしお心細く思っておられるでしょう」
パロを後にしてきたお前が言うな。

■p.21、リギアに記憶喪失のことを明かすグイン。「このようなことを隠しておくのは危険というものだろう(中略)マリウスにはもうとっくに打ち明けた話だが、俺は実をいうと・・・・・すべての記憶を失ってしまった。マリウスの話によれば(中略)確かなのは、俺が意識を取り戻したとき、俺はノスフェラスにあり(中略)このようなことをいうのはただの前置きなので、とりあえず聞いてくれ」って、前置きかよ! 長っ! んでどうやら自分の記憶に自信がないから、記憶喪失のきっかけになったパロへ行ってみるってことらしいんだけど、自信がないくせにイシュトヴァーンのことだのアストリアスのことだの、ずいぶん決め付けているよね。そこまでわかってんならもういいじゃん、ケイロニアへ帰ろうよ。記憶のないまま俺を知っていた人に会うのが怖いとか言ってた気もするけど、マリウスにリギアにヴァレリウスにイシュトヴァーンに・・・・・・もうみんなに会ってんじゃん。うまくやってる、大丈夫。

■p.44、パロを目指す一行。馬はリギアの連れてきたマリンカ1頭。それに誰が乗るかで悩む。悩むなよ。
フロリー「馬には・・・・・・乗ったことがないわけでは・・・・・・ございません。ただ・・・・・・たぶん、そんなには乗りませんでしたので・・・・・・普通に乗って歩くだけならば、きっと・・・・・・大丈夫です。(中略)わたくし、歩くのはいくらでも平気ですから、リギアさまがお馬をお召しになって、スーティだけ・・・・・・鞍のうしろにでも、乗せてやっていただければ・・・・・・」
グイン「そのほうがいいかもしれんな」
え? 普通に歩くだけなら大丈夫って言ってんだからフロリー乗せてやれよ。結局乗るのはマリウスとスーティって・・・・・・・どうなの? フロリーとスーティを馬に乗せて、マリウスが手綱を引けばいいんじゃないの? 結局足先から血をにじませちゃって歩けなくなるフロリー。

■p.75、スーティのセリフ
「にいたんわるもん。おばたんもわるもん。グインだけいいもん。あっちいけ、ぶー!」
なんだコイツ・・・・・・・。最後、グインはスーティの英雄としての資質を見抜いたらしいけど、へぇ、ってゆうかだんだんイライラしてきた。露骨なまでのスーティかわいいでしょ、いいでしょこの子ってゆう描写はなんなんだろう。
んで、マリウスは「にいたん」だが、リギアは「おばたん」、グインは後半「おじちゃん」になる。リギアがおばたんならマリウスもおじちゃんではないのか?ってゆうかおじたん? んでもグインって顔は豹頭だから年齢とかわかりづらそうだし、そもそもシワとかないだろうし、肉体的にもムキムキで張りとかツヤがありそうだけど(笑)、スーティから見ておじちゃんなんだな、と。にいたんではないんだな、と。白髪とかあるのかな? もしかして後頭部とかハゲてる? 

■p.143、ゼノンの名を思わず口走ったグイン。リギアがゼノンについて説明する。
「ゼノンでございますか? それならあたしでも知っておりますよ。グイン陛下のお気に入り、金犬将軍ゼノン閣下ではございませんか? タルーアンの血をひく、弱冠二十五歳の」
ゼノンって今25歳なの? グインがケイロニアに着いたとき20歳だったと思うからあれから5年? え? そうなの?

■p.144、(記憶喪失の)グインのマリウスに対する評価。「剣をとってでは、おそらくフロリーと似たり寄ったりだろうからな」って、マリウスってそんなに弱いんだっけ? ナリスにはかなわないけれど、それなりにレイピアの名手とかなんとかっていわれてなかった?

■p.152、マリウスたちを隠した小屋まであと半ザン程度の距離で、リギアはグインに先へ行けという。馬では通りづらい道なので、彼女は馬と後からゆっくり行くと。グインは「わかった」といい・・・・・・先へ行ったのかと思いきや、小屋の近くまで来ると隣にいるリギア。なんなんだ? そもそも、こんなところにある小屋って何?

■p.186、小屋で一晩過ごした朝。マリウスたちの行方を捜すために光団の力を借りようと言い出すグイン。なぜ昨日木を切り倒した付近に光団がまだいると思えるんだろう。しかもそこまで結構距離ありそうだったから、リギアが馬で向かっているうちに出発しちゃうかもしれないじゃん。・・・・・・・っていたけどね、光団。

■p.227
「アストリアスは首にまいていた赤い布を指さした」
光団の旗印って言っているけど、前巻とかで赤い布なんか巻いてた?

■p.202、アストリアスに馬をねだるグイン。「すまぬが、俺にも馬を一頭もらえぬか。俺はこのとおり重いので、あまり普通の大きさの馬だとすぐにつぶしてしまって気の毒なのだが」 すると、かわるがわる乗れといって、馬を三頭用意するアストリアス。
そしてp.229、ボルボロスへ向かうことを決めるグイン。一頭に乗り、二頭を引いているが、光団の者と別れると、
「こんなカラ馬を引いていては動きがとれん」 邪魔だから置いていこう、と。でもマリウスとフロリーを助けたら役に立つからどこかにつないでおこう、と。勝手だなー(笑)
そして、その辺につないでおくことにするんだけど、大丈夫かなぁと心配するグインに対してリギア。
「誰かがきて見つけて連れて行ってしまう可能性もありますが、それはもうしかたないということで」
「だな」
・・・・・・なんだよ、だなって(笑) 無責任にも程があるってゆうかグインらしからぬセリフ(笑) 今回一番笑った。

■まずp.227、グインは「アストリアスの渡した赤い布をうけとって、かくしにしまいこんだ。リギアもそうした」とある。かくしって、銀の棒やドードーにもらった斧を隠している(かもしれない)例のかくしですよね。たぶん。
そして、ボルボロスに着くと、一人の男が寄ってくる。「男はつと身をよせてきて声を低めた」(p.252)って、彼は光団の者なのだが、目印の赤い布を見て近づいてきたのかなぁ・・・・・・かくしにしまってあるんじゃないの? だとしたら、かくしにある赤い布が見えていた可能性が高い。つまり、常に上半身裸でいるグインのかくしはふんどし(?)パンツにあるという説が有力なんだけど、銀の棒だの斧だのが入ったかくしのせいでグインの股間はふくらみ、赤い布もはみ出していたってことだ。それともグインがでかいからすぐにわかったってことかなぁ。 だとしたら最初から赤い布いらないじゃん。ちなみにリギアの「かくし」がパンツにあるのかどうかはわからない。
んで、この男、「光団の第三団第十一小隊、アレン」(p.252)ってゆんだけど、光団って350〜400人ぐらいだよね。ってことは1小隊10人前後ってことかな。「確かあれらの小隊はさらに五、六人にわかれてい」(p.263)るらしい。小隊の下はなんてゆうんだ? ちなみにp.256の記述によると、ゴーラの1小隊は20人。

■まずp.215。アストリアスのセリフ。
「しるしの赤い布は隠し、三々五々傭兵を装って進軍を続けよ。(中略)くれぐれも光団の存在に気取られぬよう気を付けよ」
そして、「もうボルボロス砦からは二ザン近く歩いてきている」(p.259)地点でユエルスたちを発見したグインは、リギアに救援を呼びに行かせる。「リギア、いますぐ赤い布をふりながらボルボロスの城門近くへ戻って」って・・・・・・赤い布ビラビラ振ってちゃまずいんじゃないの? 
さて、リギアを行かせた直後、草むらに隠れようとするグイン。そこへ「何者だ?」と誰何の声。目立つ目立つ。そのまま戦闘に。グインの「まことに圧倒的な攻撃であっという間に御者二人と騎士三人とが切り伏せられたのだ」(p.266)。ところが、マリウスが人質にとられ、グインピーンチ! そのとき、アレンたちを引き連れて駆けつけてくるリギア。え? リギア、戻ってくるの早すぎない? ボルボロス砦から二ザン近く歩いてきた距離なんだよね? そしてグインのセリフはこうだ。 「きたか。これだけ早ければ上等だ」(p.269) まぁね。そうかもね。
ちなみに1ザンはおよそ1時間とされている。

■p.288、リギアのセリフ
「いまのクムの大公、若いタリク大公はそれなりに野心も持っていないわけではないとききます」
そりゃなんらかの野心ぐらいあるかもしれないけど、かなりナヨナヨしててイシュトヴァーンに心酔していたように記憶しているんだけど、今、どうなっているんだろう。60巻ごろで「お父様ー」とかって言ってた気もするけど。

■リギアはどこまでついていくの? 「パロまではちょっとお供いたしかねますけれど(中略)とりあえず無事にアストリアスの追っ手を振り切って、もう大丈夫と確信がもてるようになるまで、私も御一緒にゆかせていただきます」(p.36-37)といっている。じゃ、もういいんじゃない? アストリアスの件はもう大丈夫でしょう。

んで、グインはいつまで経ってもパロに着く気配はなく、こうしてダラダラと物語は続いていくんだなぁ、と。

2006/02/22更新