6.ジェット気流

 

国内線の時刻表(2000年2月)で例えば、東京−福岡を見てみましょう。
東京(羽田)発の福岡行きは、所要時間が1時間45分であるのに対し、福岡発東京行きは、
所要時間が1時間25分となっていて、その差は20分あることが分ります。
何故、このような所要時間のズレが生じるのでしょうか?
原因は、どうやらジェット気流と呼ばれるものの仕業みたいです。
 

 
日本の上空では、中緯度から中高緯度にかけてジェット気流と呼ばれるたいへん強い風が
西から東に向かって吹いています。ジェット気流は、夏季にはやや弱く、冬季になると時速
300km/hくらいの強風になることもあるそうです。
もし飛行機がこのジェット気流をまともに受けて飛行すると、時速 500km 程度、逆にジェット
気流に乗って飛行した時の速度は、時速 1000km/h 以上と計算上はなります。
しかし実際の飛行ではこのジェット気流をまともに受けて飛行する事はありません。
ジェット気流は多少南北に蛇行していますし、飛行高度を低くとることで、ある程度避けること
ができます。そこでコントロールセンターでは、コンピューターを駆使し、風の強さやルートを
分析し、最短かつ極力飛行機が揺れない最良のコースを探し出すそうです。
 
これが例えば、国際線の成田−ホノルル間だと、行きの所要時間が6時間45分で、帰りが
8時間55分なんてことになります。
 
それにしても、大自然の持つ力はすごいですね。

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