がんばれいそげたつなりくん
−京都駅− 2

イリスに押し倒されたガメラの甲羅に押しつぶされて破壊される、新幹線ホームとその下の近鉄線ホーム。映画での構図はもう少し近いアングルからだったっすけど、さすがに線路の中に入り込んで撮るわけにはいかないので、2番ホームから。

映画では手前にJRの普通電車が停車していたけど、絵コンテでは「中央線電車の色替え」とミニチュアの塗り直しが指示されていたのに、本編では塗り直す時間がなかったのか中央線のオレンジ色のままだったっす。京都線の普通電車は本当は水色。

駅構内へとなだれ込んだ2大怪獣は、駅ビルへと迫る。陸橋越しに見える巨体。陸橋の窓の中には、退避する駅員の姿も。

この迫力ショットの撮影場所を捜してみたんすけど・・・

ありゃりゃ、陸橋の見え方が全然違う。

陸橋からホームへ降りる階段が邪魔をして、映画のようにきれいに陸橋を見渡すことができないっす。陸橋の取り付き位置もなんか変。映画ではもっと東側(写真右方向)に陸橋が取り付いているように見えるのに。だいいち、映画みたいに陸橋の向こう側から怪獣が駅ビルに突っ込んだら、室町小路広場の西側、伊勢丹百貨店の方に突っ込んでしまって、吹き抜けの方に出てくることはできないっす。

う〜〜ん、あのニセ東寺のように、全然別の場所で撮影した陸橋を駅ビルに合成したものなんだろうか・・・

しかし、実は極めて単純なトリックだったのでした。

近鉄線のホームから見た陸橋と駅ビル。これを左右反転させると・・・

これこのとおり。

これなら、ちゃんと中央コンコースに突っ込むし、問題なし。絵コンテを見ると、このシーンの部分にはちゃんと「裏焼き」と指示してあったっす。

しかし、なんでこのシーンを裏焼きにしなければならないかという謎は残るっす。

映像の素人のまんりきには、この部分の構図をどうしても左右逆にしなければならない必然性が判然としないっす。別にそのままの構図でも別にかまわないような。おそらくは映像のプロだけがわかる、映像のつなぎの上での目線の流れみたいなものがあるのだと思うっすけど。

このへんの感覚は映像のプロの天性の勘みたいなもんで、理屈では説明できないものなのかも知れないっす。観ている時には、これっぽっちも不自然には感じなかったっすからね。

そう考えたらファンなんてものは、プロのやってることの10分の1も理解しないで、ああだこうだ言ってるのかも知れないっす。自戒自戒。

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