PC−9821Ap2の巻
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PC-9821を買うと言うことでどれを購入するのかが問題となるのだが、わたしは前からA-MATEに決めていた。
理由は、BXの巻の最後に書いたとおりである。
当時、A-MATEは3代目が登場していた(実は最後のA-MATEではあったが・・・)
しかし、わたしはここで2代目のAp2のゲットを開始する。
あらかじめ秋葉原での調査は済ませており、マルチスキャンディスプレイとセットで28万円というのを探し出していたのである。(型落ちだからこその値段ではある。)
そして、ボーナスを手に入れたその当日に現金片手にその店に走った(爆)
わたしが購入するのは、俗に言うフレームモデルでHDDやOSは付いていない。
いまとなっては、このフレームモデルを扱うパソコンはない。
やるとすれば、自作AT機を作るしかないであろう。
ということで、同時に内蔵HDDを購入する。価格は500Mで35000円くらいだったのでまあまあというところであろう。
ディスプレイは後ほど送られてくることにして、送料を浮かせるためとそれ以上にすぐ使うために本体は持ち帰った(爆)
電車内での冷ややかな視線を無視しつつ、自宅に戻ると早速セットアップ開始である。
残念ながら古いディスプレイしかないので、DOSのセットアップだけを行った。
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購入したAp2は先にも書いたようにフレームモデルである。
ということで、基本機能しか持っていない。ということはWindowsを入れても640*480*256までの解像度しかでないのである。
これでは悲しいので、かねてから照準を合わせておいたグラフィックボードの購入にでる。
そのボードはカノープスのPW964LB-4Mである。A-MATEなどだけが使うことができるローカルバス用のボードである。Cバスが16bitに対してローカルバスは32bitなのでこれだけでも速度的に有利なのである。
さらにカノープスのドライバに関する評価は高いものがあった。ということでこれを選んだのである。
しかし・・・
このボードは非常に高価であった。
なんと、6桁に届きそうな価格なのである。
しかし、ここでわたしはひるまずに購入を決行する。ついでに3.6Mではメモリーが少ないので、これも8Mほど増設する。
結局お金がなかったのでリボ払いという最終兵器を使ったのはここだけの秘密である(爆)この後、色々と追加されその支払が今度の3月(98/3)でようやく終止符を迎えたというのはさらに秘密だ!
さて、とうとう借金までして買ったこのボードではあったが、その効果はかなりのものであった。
ベンチマークでも良い結果が出るし、BXの時とは比べものにならないほどの快適環境を与えてくれた。
画像処理系はなかなか速くストレスを感じなかったのはこの時点では事実である。
さて、残されたBXであるが、最初は併用していこうかと思った。
しかし、おいておく場所がなく売ることを決断する。
元々付いていなかったHDDと増設メモリのSIMMだけを取って売りに出す。ついでに、86ボードと増設FDDも売る。
これで合わせて8万円ほどになったのである。いま考えるとかなりラッキーだったかも(笑)
そのお金で、CD-ROMドライブを購入。
BXに付いていた外付けハードディスクとSCSIボードはこうしてAp2に移ったのである。
BXに付いていた内蔵HDDは友達にあげた。120MBでは売れないからである(爆)
SIMMはパソコン通信仲間に1枚2000円で売ってあげた。
初代A-MATEはその辺で売っているSIMMは使えないので(ということで私のAp2では使えない)、この2000円というのは結構お買い得だったはずである。(普通に買うと1万はかかった。)
でも、いま考えるとBXはDOS Ver3.3D&5インチディスク用に残しておきたかった気もする。
CD-ROMと一緒にMYSTを購入する(爆)
だけど難しくて数日で起動しなくなってしまった・・・
ただ、CD-ROMでのインストールは格段に楽になったのは言うまでもない。
フロッピーディスクでせっせこやっていたときが懐かしい(笑)
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キャッシュメモリとは、通常のメモリよりも速いSRAMを利用して高速化を図るシステムである。SRAMはDRAM(通常のメモリに使うメモリ。最近はEDORAMやSDRAMもある。)に比べて高いのが普通。
Ap2には標準で128KBのキャッシュメモリが載っている
さらに増設で128KBを追加できるのだ。
これがいきなり1万円程度で売っていたのである。(定価は25000円)
思わず衝動買いである。
これも取り付けが大変であった。まずねじが堅い!さらに差し込む部分もかなり堅く、基盤を壊しかねない力でようやく差し込むことができた。
さて、効果のほどはというと・・・
体感的には効果がほとんどなかった(爆)
これには一応理由がある。
キャッシュという仕組みを説明すると、CPUはメモリからデータを読み込む際についでにキャッシュメモリにデータを書き込んでおく。
そして、次にデータを見に行くときにキャッシュメモリにデータがないかを調べに行くのである。
有ればそのデータを利用する。当然キャッシュメモリの方が速度が速いので速度は向上する。
無い場合は通常通りにメモリに見に行くことになる。
キャッシュメモリに必要なデータがある確立をヒット率という。
キャッシュメモリの容量を増やせばこのヒット率は当然上がるのではあるが0からのような劇的な変化はないようである。
ちなみにディスクキャッシュという言葉があるが、これはディスク装置より速度的に速いメモリをキャッシュとして使う方法で、理論は先に書いたものと一緒である。
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Ap2を購入してからもDOSを手放すということはなかった。
なぜなら、
- ゲームの大半はDOSで動作するものであった
- オンラインソフトもWindows用のものが多くはなかった。
- Ap2でも、DOSの方が当然動作が速い
などである。
通信はair craftがもっとも快適であったため、通信自体はDOSでログの処理はWindowsでNIFPと秀丸を使うことが多かった。
ところが、ある事件をきっかけに状況が変わる(笑)
ディスプレイが突然消えてそのまま再起不能になったのだ!
電源が付かなくなったことから、ヒューズが飛んだんだろうと勝手な解釈をするが、一応保証期間内だったため、素直に修理に出すことにした。
その間使えないというのでは悲しいので、仕方なくほこりをかぶっていたノーマルディスプレイ(BXに使っていたもの)を取りだして使う。
Windowsでは仕方なく仮想ディスプレイ(画面をスクロールさせて実際のディスプレイの解像度より広い解像度を使う機能)を使ってみたが、使いやすいことはなくDOS版があるソフトはそっちを代用する事にした。
すると改めてDOSの軽さに感動し、
ディスプレイが帰ってきてもWindowsを使う機会が減っていった(笑)
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この当時でわたしのハードディスクは、内蔵500MBに外付け500MBという構成であった。
Windowsソフトが増えてくると、どうしてもHDDの容量は不足していく。かといってHDDを増設するお金もない。
ということでとりあえず使ってみようと考えたのが、ダブルスペースである。
MS-DOS6.0に付いているもので、ファイルを圧縮することにより見かけ上のディスク容量を増やしてしまうソフトである。
これを使えばただでHDDの容量を増やせるのである。
しかし、タダである以上それなりの覚悟が必要になるのである(笑)
- ファイルを常に圧縮・解凍するのでファイルの読み書きに多少の時間を要する。
- 他のOS(MS-DOSの古いバージョンを含む)で見ることができない。
- クラッシュした場合に、復旧の手段が厳しくなる。
などである。
また一部では
ダブルスペース自体が不安定
という話もあったらしいのだが、わたしは幸いトラブルは出なかった。
しかし・・・
おそい!
Windowsの起動はもちろんのこと、そのあとのWindows上での処理が重くなってしまったのである。
わたしは思った。
早くHDDを増設しよう
と・・・
現在はこの教訓を生かしてこの手のツールは使わないようにしている。
ただ、HDDの増設が難しいノートPCの場合は使える場合も多い。
さて、ある時ふらりとYカメラのパソコンフロアーに行くと800MBのHDD(外付け)が安い価格で処分されていた。
しばしの空白時間の後、魔法のカード片手にレジにそれを持っていた自分が居た(爆)
ま、良くある話ですなぁ。
このHDD購入を機にダブルスペースとはおさらばする。
このときの速度向上は結構うれしかった。
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HDDの容量が増えてくると次ぎに気になるのがデータのバックアップである。
NIFTYのログをいままではちまちまとフロッピーディスクに圧縮して保存していたのであるが、そんなことをいつまでもやる気はなかった。
また、他の人からデータを貰うときもMOを媒体とすることが普通になりつつあった。(いまはCD-Rの人が多いけど)
ということで230MBのMO購入を決意する。
そして、最近某商社のグループに入った有名小売店に行く。
当時では高性能であったオリンパスドライブのMOを発見したのでこれを購入しようと考える。
ところが、またもや現金は持っていない(爆)
わたしの頭の中でここで突っ走って良いのか再び迷いが出る。
15分くらいふらふらと考えていたら、いつの間にか・・・(以下自粛)
こけで装備的にはほぼOKの状態となった。
ないのはインクジェットプリンタくらいである。
(実はBXの時代からカラー熱転写プリンタはあった・・・けどねぇ・・・)
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1995/11/23
この日はけっこう頭の中に残っている人も多いはずである。
Windows95の発売日である。
いま考えるとやはりこの日はかなり異常な日だった。
秋葉原は午前0時から騒いでいるし、TVでは特別番組をやっているし、わたしは様子見しようかなと思っていたのに、いつの間にかお昼頃にYカメラに買いにいっているし(爆)
さて、買ってくると早速Ap2にセットアップをする。
まえから課題となっていた、PW964LBのWindows95用ドライバは何とか仮の方法で使えるようになっていたようでそれを使う。
他の部分に関しては、Windows95のCD-ROMにドライバが入っているので問題はない。
98の互換性のメリットはここにあるなぁと少しだけ感心する。
セットアップでこけているという話は有償配布されたβ版が出ていた頃から話には聞いているので、
「かなりセットアップは困難を極めるのだろうなぁ・・・」
と思っていた。
しかし、Windows95のセットアップは何事もなく終了。
PW964LBのドライバもうまく動いた。
「なんだ、大したことないじゃん」
と高をくくっていたのもつかの間
他のソフトのセットアップ中に
フリーズするのである。
フリーズする場所は特定ではない。
さらにマウスを動かしていると不意にフリーズすることも・・・
仕方がなくWindows95をセットアップする前に作っておいた、ボリュームを丸ごとバックアップしておいたMO(転ばぬ先のバックアップ)で元に戻し、再セットアップ。
ところが、Windowsのセットアップが完了したあとに使用中にフリーズがおこる。
そこでまずはPW964LBに疑いの目を向ける。
ドライバが暫定的な使い方のため、不安定さは否めない。
フリーズの理由はここではないかと判断する。
再びWindowsを再セットアップして、今度は640*480のままで作業を続ける。
しかし、またフリーズが!
あっけなく、PW964LBの疑いは晴れてしまった。
しばらく動かしながら考えてみるが、他におかしい部分は見つからない。
わたしはかなり参っていた。(大げさだけど、買ったものが使えないというのはショックなものである。)
しかし、何度もフリーズさせている間にあることに気がついた。
フリーズするのはディスクアクセス中だけである。
ということだった。
とすると考えられるのは、IDE部分かSCSI部分かHDDかである。
まずIDE部分はすぐに除外された。
なぜなら、WindowsのセットアップはIDEのHDDに対して行っており、その間はまったく問題なかったからである。
となると、SCSIかHDD自体になるわけであるがどちらかといえば可能性はSCSIボードの方が高い。
ただ、このボードはWindows95用にファームウェアをバージョンアップを済ませていた。
だから、問題になるはずはなかったのである。
しかし、疑わないと仕方がないので説明書やフォーラムなど様々な情報を探しに行く。
すると、出典は忘れてしまったのだが次のような文章を発見した。
「バスマスタ方式を利用すると不安定になる可能性がある。」
わたしは早速、SCSIボードの設定を確認する。
すると確かに、「自動設定」(=バスマスタを使う)になっていた。
これを、「I/O転送」に変えてみると嘘のようにフリーズが出なくなったのである。
う〜ん、奥が深い
その後しばらくはこれといった散財はなく、1年あとにインクジェットプリンタを購入する。これも特記することの事はない(笑)
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Windows95のセットアップで死ぬ思いをさせてもらった、SCSIカードを交換しようとふと思った。
その理由は転送速度である。
だいぶ古いボードであるためただでさえ転送速度は芳しくない。さらに追い打ちをかけるように最速のバスマスタは使えない状態なのである。
ということで交換決定!
Cバスではあまり期待は持てないのであるが、気休め程度にと勢いで買ってしまったとも言えるけど(爆)
結局SMIT方式のボードを購入。セットアップ自体はAp2の隠しプラグアンドプレイ機能(説明書や公式文書にはそうとは書いてないけど、実は認識してしまうボードがある。)ですぐ終わり。
DOS用のドライバもあったのだが、しばらく使っていて不安定な部分があるのでやめる。
速度の向上は体感ではほとんど判らなかった(爆)
そういえばSMIT転送ってなに?(爆)
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Windows95をだいぶ使っていて、そろそろHDDの空き容量も寂しくなっていた。
最初に買った外付けHDDの中身だけ大容量のものに交換しようかなぁという構想が生まれていた。
交換自体は対して難しくない・・・らしい
やったことがない上、失敗は許されない。
避けた方が無難か?
という気持ちになる。
元々、この方法を使う理由は簡単である。
安いから。
ところがこのころ、2GBの外付けで5万円台のものが売られはじめてていたのである。
これだったら外付け追加でも良いなと考えたのである。
ところが店に行ってみると、SCSIボード付きのものしかない。
しかも、このSCSIボードとは前項で書いたSCSIボードである(爆)
先走って後悔した・・・
と思ったのはいうまでもない。
しばらく店を駆け回りようやく、ボード無しのものを発見した。
価格はボードありからボードを抜いたものとして妥当なものであった。
ということで早速価格交渉開始である。
(秋葉原の店で大きいものを買うときは、いつも交渉しているんですよ。でも、自作でのパーツ類はたぶん無理。ショップブランドもまず難しいでしょうなぁ。)
100円単位の攻防で難航するかと思いきや、いきなり思ったよりかなり大きい値引きを提示したので思わずビックリ。
これ以上の交渉はつまらんと判断してあっさり交渉成立。
さて、持ち帰るとなんとDOS5.0Aでは動かないとある。
確かに2GBのドライブは扱えないのだが、パーテーションで切ればいいだろうと思いきや起動しなくなってしまった(爆)
結局、DOS6.2にバージョンアップしたのである。
で、なにが問題かというとゲームの中にDOSのバージョンチェックをしているソフトがあるからである。なにしろ、起動できなくなってしまうのだ。
あとこのHDDは思ったよりアクセス音がうるさい。
気にしなければいいのかもしれないが・・・
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MIDIに関してはかなり前から購入願望はあった。
しかし、いつも後手後手に回ってしまい、なかなか買う機会はなかったのである。
それをようやく、購入した。
買ったのは「SC88-Pro」である。
宝の持ち腐れ
かもしれない(爆)
現状では確かに聞く一方である。時間があれば打ち込んでみたいんだが・・・
さて、MIDIを接続する方法はいくつかあるのだが、Ap2でできるのは次の2つ
- Cバス用のS-MPUを買ってくる
- シリアルポートに繋げるケーブルを買ってくる
である。
前者の利点は処理落ちがなくなるということとDOS用ゲームで聞けるということである。
欠点は高いということとIRQとCバスを1つ消費してしまうということ。
後者の利点は安価でIRQも余分に取らない。
欠点は処理は重くなるし、DOS用MIDI対応ゲームの大半は使えない。
DOSで使えなくなるのはかなりいただけないので素直にMPUを購入。
Windowsでは隠しプラグアンドプレイで難なく設定完了。
とりあえず、ソフトウェアMIDIで聞いていた曲を聴いてみる。
う〜ん、やはり違う!
と、感動に浸ったあとはDOSの設定に移る。
DOSではIRQの設定を与えておく必要がある。
設定自体は対して辛くはなかったのだが、開いているIRQを探すのに苦労した。
そして、実際にゲームを起動して聞いてみる。
買って良かった・・・(爆)
しかし、それらのゲームはかなり旬を過ぎているものばかりであった・・
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ODPとはオーバードライブプロセッサの事である。
単純にいうと本来のCPUではマザーボードに合わないので使うことができないのだが、ODPという形でそのマザーにあったら高速のCPUをODPとして提供するというものである。
実はAp2,As2の初期ロットはバグ付であった。
内蔵時計が年越しをしないというのがいちばん有名である。他にもセカンドキャッシュを増設すると問題が発生する場合があるなどいくつか報告されていたようである。
わたしのAp2は、先にも書いたとおりAp3が出回った頃に購入したものである。
不良在庫かなり後で製造されたものであるのは間違いない。
このような不良は認められなかったのである。
さて、PentiumODPであるが、この初期ロットでの動作を保証していなかったのである。
製造番号を調べて、商品のそばにあった案内本で問題がないかをチェック。
これも大丈夫。
さらにこのときは、返品可能のキャンペーンまでやっていたので納得して購入に踏み切る。
実は、この前にインテルのお姉さんに色々確認していたんですけどね(笑)
交換作業は大して時間もかからずに終了。
しかし、なんでパソコンのカバーって閉めにくいんだろう・・・
早速起動
いきなり異変に気がつく。
起動時のピポッという音が遅くなった!(笑)
でも、処理自体は別におかしいということでもなく、あとはすんなり進む。
そして、かなりの体感速度の向上を確認した。
この交換は大成功であった。(ま、普通そうだろうけど)
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他に、ISDN用にシリアルボードとLAN用にNIC、さらにPCカードスロットを取り付けている。
これらに関しては別のところで紹介する予定である。
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