迷走録 2001年6月

 

平成13年6月24日

よしの さんにおたよりをいただいてから、ずっと考えていたのですが、最終目標としては、formal なときはRP、informal なら Estuary English(河口域英語)をモデルにしてみようと思っています。

わたしも、よしの さんの言われるように『どうせ身につけるのなら"posh"なのがいいな。個人的には。純粋に音楽的に一番きれいだと思います。それにきれいなアクセントでしゃべって恥をかくことは一生ないといえます。』という考えでした。(今でも、身につけたいたいう気持ちに変わりはありません。)

それを、何人かのイギリス人のネイティブに話したことがあるのですが、あるネイティブは『わたしは、なぜか子供のころ、(まわりにRPを話す人がいないのに、)ほとんど訛りのないRPを話していた。おそらくはTVの影響だったと思うのだが、"posh"といわれてからかわれるようになったので、ローカル・アクセントを話せるようにした。』といい、ビジネス等でのフォーマルな状況以外での使用には否定的でした。

それで、ほとんど外国人訛りのないRPを話せるようになったら、 Estuary English(河口域英語)を並行して練習して、完璧なイギリス英語の発音を目指そうと思っています。それまでは、RPの練習に専念する予定です。

 

平成13年6月17日

6月10日に、外国人のRP使用についてのページで『RPの教材である程度上達したら Estuary English(河口域英語)をモデルにするとよいかもしれません』については、近日中に追記する予定です。と書きましたが、なかなかまとまりません。

Estuary English(河口域英語)については、J. C. Wells (ウェルズ) 教授のHPに説明があります。一番参考になりそうなところだけ、下に引用しておきます。

No accent is intrinsically good or bad, but it has to be recognized that the way we perceive accents does play a role in our attitude to others. Different people have differing perceptions. So there are significant numbers of young people who see Estuary English as modern, up-front, high on 'street cred' and ideal for image-conscious trendsetters. Others regard it as projecting an approachable, informal and flexible image. Whereas RP, Queen's English, Oxford English and Sloane Ranger English are all increasingly perceived as exclusive and formal. --Paul Coggle, 1993, in Do you speak Estuary?

 

まだ、日本ではRPに比べて認知されていないようで、調べようとしてもあまり手頃な資料が見つかりません。あの Oxford Advanced Learner's Dictionary でさえ初めて載ったのは、最新版(第6版)からです。

最近は、HPの更新のためだけに、勉強しているような状況なので、なにかマンネリ打破の秘策を見つけなくては!そんなわけで、(どんなわけだ?)みなさんからのおたよりお待ちしています。

 

平成13年6月10日

6月5日に、よしのさんからおたよりをいただきました。ロンドンに6年半住んでみえたそうで、イギリス英語のアクセントについていろいろと書いてくださいました。

おたよりを読んで、学習者のモデルとしてのイギリス英語の説明が不十分だと思ったので追記しました。久しぶりメインのコンテンツに手を入れました。

久しぶりのおたよりでうれしかったです。コンテンツに誤りや分かりにくいところがあれば、是非おたよりください。お待ちしております。

 

平成13年6月3日

今回は、河田英一著『日本人だからうまい英語が話せる!』(南雲堂)のテープの感想です。

内容は、練習だけでなく、説明も吹き込まれているので、テキストなしでも聞けます。また、練習するようにポーズも取ってあるので、練習もしやすいと思います。

3部構成で、1部は、英語にあって日本語にない音の認識、2部は、英語にあって日本語にない音の練習、3部は、会話練習です。

吹込者は、マーク・バード、河田英一・美幸とありますが、ほとんど河田英一氏が吹き込んでいます。美幸女史は、始めのナレーションだけです。3部は、マーク・バード氏と河田英一氏の会話が吹き込まれています。

1部2部は、日本人の英語の問題点を「英語にあって、日本語にない音を、日本語に置き換えてしまうこと」だとしています。そこで、「F」・「V」・「L」・「R」・「TH」(濁る音・濁らない音河田氏による説明)にフォーカスをあてて練習します。英語では、子音の音が大切なことが強調されます。

「大袈裟に、わざとらしく発音する」ことで、正しい発音が習得できるということですが、個々の音や単語はいいとしても、3部の会話は、ゆっくり過ぎて、自分には不自然に思われました。特に3部は、聞いていて疲れました。このテープで練習しても、ネイティブと話すときは、この方式でない方がいいと思います。ただ、練習はしやすいのではないかとは、思いますが、・・・。

強調した練習方法は、他にも、中津式やザ・ジングルズがあるようですが、どうなんでしょう?おそらくマスターすれば、自然な英語になるとは思うのですが、練習中の生徒の発音について、ネイティブはどんな感想をもつのでしょうか?

河田英一著『日本人だからうまい英語が話せる!』(南雲堂)のテープは、日本人向けのイギリス英語の発音練習を取り扱っているので、一度試してみるのもいいかもしれませんが、練習はほかのものと併用した方がいいと思われます。ざっと聞くだけならおもしろいのですが、あまり期待して購入するとがっくりするかもしれません。ただ、本もテープも(練習するかは別にして)ユニークでおもしろいので、時間とお金の折り合いがつけば、購入してもよいと思います。

 

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